このところ大流行の「<在庫一掃>持ってけドロボー安売りボックス・セット」。リトル・フィートのワーナー・ブラザーズ時代の全アルバム12枚13CDを収めたこの箱も、どうせ同じようなもんだろうと思っていました。
実際、お値段は6000円弱。1枚500円。それでもむしろ「ちょっと高いな」なんて思いつつ、取りあえず注文したのでありました。
しかし、これがなかなかスグレモノです。
まず、どうせリ・マスターなしの古いCDの寄せ集めと予想してたのに、これが意外や意外、少なくとも何らかの形でリ・マスターされたものであることが判明(「何らかの形」というのは、リトル・フィートのリマスタリングの事情によるもので、これは後述。ライノ社が今回『統一的に新たに』リマスターしたという形跡はありません)
もうひとつは、「ホットケーキからのアウト・テイク集」という過去のアウト・テイクを集めたボーナス・ディスクが1枚つくこと。これは、2000年に出た4枚組ボックス・セット「ホットケーキ」に収められたアウト・テイクと同じなので、筆者のように同ボックスを持っているコア・ファンからすると特に意味はないと思っていました。しかし、今回新たに3曲追加されていたのが判明。想定外の収穫であります。
その他、アルバム・ジャケットは他の『安売りの箱』と同様粗悪な「紙ジャケ」。ネオン・パークが泣いてます・・・。ライナー・ノーツやクレジットの記載等が一切ないもの一緒。まあ、価格を考えればやむを得ないということで・・・。
以上、これまでリトル・フィートをまとめて聞いたことのない方々には手頃な価格のセットであり、既にコアなフィート・ファンの方々にとっても、なかなか意味のあるセットと言えると思います。
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それでは最後に一曲。リトル・フィートと言えばローウェル・ジョージということになりますが、彼の死後もバンドは活動を続け、現在でもその伝統を維持して頑張っているんです。ビル・ペインとポール・バレアの二人が残っている限り、フィートは続いて行くんですね。1995年のステージより「スキン・イット・バック」。渋いっ!!
<リトル・フィートのリマスター事情>
2007年に日本でも「紙ジャケ」で出そろった「リ・マスター」は、典型的な「ドンシャリ・サウンド」で、むやみに高音が強調されており「耳に痛いと」評判が悪いです。
その他、下記のアルバムが個別にリマスターされており、こちらのクオリティは上々です:
2002年:「Waiting For Columbus」ボーナス・ディスク付き2枚組み
2012年:「Time Loves A Hero」「Down On The Farm」2枚セット Edsel社
2012年:「Last Record Album」Rockbeat Record社
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