<久我の100曲> 『Valleys Of Valhalla』ジノ・ヴァネリ

「ふと耳にして、そのままレコード屋に買いに行った」、という話は良く聞きましたけれど、まさにそのとおりだったのがこの曲、ジノ・ヴァネリの『Valleys Of Valhalla』。

あれは1977年(42年前!)、FMの深夜放送から突然聞こえてきたこの曲に、真底衝撃を受けました。

これこそ僕が求めていた曲!」。

正確には、レコード屋に走ったのは次の日だったのですが(確か渋谷のCISCO)、日本盤など出ておらず、Gino Vannelliという歌手の『A Pauper in Paradise』というLPの曲だと知ったのでした。

即購入。

雄大なラテン系リズムの上を、とにかく恐ろしく複雑な変則コードが乱れ飛んで行く。ベースからストリングスまで、すべてシンセに取り囲まれて、ひたすらゴージャス。そして朗々と歌い上げるこの紳士のヴォーカルの、なんと悠然たることでしょう。

当時はやりのAORなんて分類学には、ぜんぜん当てはまりません。

あえて言えばプログレ

そこから、完璧にジノ・ヴァネリにハマってしまいました。

当時も今も、ロックやポップは、まず「聞きやすい」ってことが至上命題なわけですが、このジノ・ヴァネリさんには、「妥協」ってことが一切ありません。自分の目指す音楽を、イササカのためらいもなく徹底的に追求する。その根底にあるのは、彼の強烈なナルシズムなのですが、良くこのショービジネスの世界をこれで乗り切ってこれたものです。ひたすら偉い!(➡️ジノ・ヴァネリへのさらなる深掘りは、こちらをご覧ください

ということで、今も元気に自分のスタイルを貫きとおすジノ・ヴァネリ。

貴方への永遠の愛を誓って!

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