フェルメールの『音楽の稽古』を見ました!

フェルメールの絵画37作品を、いつかは全部見たいと夢見る久我ですが、本日、偶然にも31作品目に巡り会うことができました。

音楽の稽古』であります!(⇨フェルメールの作品リストはこちら)。

なんで「偶然」かというと、たまたまバッキンガム宮殿のそばにある「クイーンズ・ギャラリー」というのに立ち寄ったら、フェルメールがあってびっくり仰天。

「女王陛下の美術館」なんて、どうせエリザベス女王ほか歴代国王の肖像画とかを集めた「観光客目当ての施設」だろうと思い込んでいたのですが、これが大ちがい。

あわててチェックしたら、ここは英国王室が所有する美術品450点ほどを公開するところだとか。ただスペースに限りがあるので、秘蔵の名画などは常に展示されるわけではなく、時おりテーマを決めた展示品として、公開されるということでした。

今回、たまたま「バッキンガム宮殿のマスターピース」という特別展示が開催されており、フェルメールとともにレンブラントルーベンスなどの名画が展示されていたのですが、なんと2月13日が最終日だったんです!

間にあって良かった!ラッキー!!

『音楽の稽古』は1962年〜1964年、フェルメール30歳前後の頃の作品。おなじみの、左手から日光が刺す静謐な室内という構図。鍵盤楽器を練習する女性と、それを見守る男性の「恋愛」がテーマなのだそうですが、何よりも、その大胆な配置構成と遠近法、そしてそれぞれの質感を表現し切る色彩感覚に惚れ惚れします。

そういうことでこの『音楽の稽古』は、なかなかお目に掛かるチャンスが少なく、『二人の紳士と女(ドイツ、アントン・ウルリヒ公美術館)』、及び『ヴァージナルの前に座る若い娘(個人蔵)』と並び、フェルメール作品を全点鑑賞する場合の難所中の難所と言われている作品なのでした。

ということで、その幸運を噛み締めると共に、ロンドンに住んでいながら、なぜこんなに重要な作品のことを忘れていたのか、深く反省。そこでもう一枚、ロンドン北部のケンウッドハウスに展示されている『ギターを弾く女』も、一刻も早く見に行かなければならないと、気を引きしめ直す久我なのでありました。

さて、それも入れれば残るはあと5作品。このうち盗難されて行方不明なのと、個人蔵で難しいのを除けば3作品。ふたつはドイツ、そしてもうひとつはなんと上野の国立西洋美術館

フェルメール全作品「ほぼ踏破」という日は近づいて来たのでした。

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