不世出のサックス・プレイヤー マイケル・ブレッカーが亡くなって、はや7年が経ってしまいました。
そして、兄ランディ・ブレッカーが、栄光の「ブレッカー・ブラザーズ・バンド」の封印を解くのは今でしょ!
最新アルバムは、その名も「ザ・ブレッカー・ブラザーズ・バンド・リユニオン」これがなかなか良いんですわ!
マイケル・ブレッカーの入れ替わりという大役を務めるのは、なんとランディ・ブレッカーの奥さん アダ・ロヴァッティ!脇を固めるのは、マイク・スターン、デイヴ・ウェックル、ウィル・リー、ディーン・ブラウンらの強者達。デヴィッド・サンボーンのゲスト参加もあるし、これなら「ブレッカー・ブラーザーズ」を名乗ったってイイじゃないの!
何よりも、マイケル・ブレッカーのサックスの腕前が語られることの多かったブレッカー・ブラザーズですが、音楽的なリーダーシップは完全にお兄さんのランディが握っておりました。
ランディ・ブレッカーの作る曲は、強烈にテンションの効いた不協和音で音が過激にぶつかり合う独特の和声を信条としており、誰が聞いても「ブレッカー・ブラザーズ」と分かるシグネチャー・サウンドは、まさにこの「ランディの楽曲」によるところが大だったんです。
この「リユニオン」でも、ランディ・ブレッカーの曲造りは冴えわたっています。
全盛期のブレッカー・ブラザーズのサウンドが完全に蘇ったばかりでなく、21世紀のジャズ/フュージョンの息吹も取り入れた新しいものになっており、これが決して「同窓会」では終わらない「本気」のプロジェクトだということが良く分かります。
新作アルバムには、NYブルーノート・ジャズクラブでのライブDVDもついており、これまた素晴らしいパフォーマンスを魅せてくれます。ランディの奥さんアダもなかなか頑張ってますね。
特筆すべきは久々に元気な姿を見せたデイヴ・ウェックル。チック・コリア・エレクトリック・バンドで魅せたタイトでシャープなドラミングは完全に健在で、このリユニオンをグイグイと引っ張って行く原動力になっています。もちろんマイク・スターンはいつもどおりワイルドだし、ウィル・リーの元気な姿もうれしいな!
これを「ブレッカー・ブラザーズ」と呼ばずになんと呼ぶ!!
それでは、そのライブ映像から新曲「First Tune Of The Set」をご覧ください:
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