ロンドンにいる間に、見れるフェルメールは全部見てしまおうと、あわてて訪れたのがここケンウッド・ハウスです。
市内から車で北に30分ぐらいほど。ハムステッド・ヒースと呼ばれる高級住宅地の一角に、この大豪邸はありました。
無料で公開される室内と、その美術品の数々はなかなか見応えのあるものです。
そしてお目当ての『ギターを弾く女』。
ギターを持った女性が、画面中央より左に寄って少し大きめに描かれ、右側から光が当たっているのが、フェルメールの典型的な構図とは少し異なっているようです。
これはフェルメール晩年の作品で、それまでと少し違うアプローチを試みたものかもしれません。ただ全体的には、細部の描き込みとか、奥行きの演出等で、それまでの作品のような「恐ろしく繊細で切れ味鋭い表現と構成美」といったものがやや欠けている、という評価もあるようです。
実はこの作品、1974年に盗難にあい、身代金を求められる騒ぎになったそうですが、その後無事に戻って来たとか。本当に良かったです。そういった説明をして下さる、ボランティアと思われれる方々の丁寧な応対にも感心して、素敵な時を刻むことができました。
さて、ということで、これでフェルメール32作品踏破!あと5作品であります!!(⇨フェルメールの作品リストはこちらです)
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