ようやく見れました。話題のジョイント・コンサート。評判どおり、大変素晴らしかったです・・。
2007年に、伝説のライブ・ハウス「トルバドール」を記念し、一夜限りでスタートしたこの企画。予想を超える反響に、あらためて予算も拡大し、ステージも大掛かりに仕立て直しての大ツアーです。
バスケットボール・スタジアムの真ん中に設えらえた円形ステージが何と言っても目をひきます。これが360度回り続け、どの客席からも優れた視界を確保できるという贅沢さ。
ここで、ジェイムス・テイラーとキャロル・キングが代表曲を次から次にやるんだから、 悪かろうはずがありません。
まず、ジェイムス・テイラー。今や、アメリカの国民的歌手として不動の地位を確立。そのスーパー・スターぶりは日本では想像もつかないほど。つるっぱげ頭で声をふりしぼる姿は「ホントに歳とっちゃったな」 と思わせますが、 そのやさしい人柄、暖かいヴォーカル、彼の存在自体で幸せな気持ちになります。
一方、キャロル・キング。貫禄では、ジェイムス・テイラーに一歩も引けを取りません。 なんせ、ヒット曲がものすごい。「イッツ・トゥー・レイト」を始め、作曲家としての実績はジェイムスを上回るものがあるでしょう。ギター弾くわ、飛び跳ねるわ、大変な活躍ぶりでコンサートを盛り上げてくれるキャロル。ほんとに素晴らしい!
二人の共通点は「R&B」。意外なほどに「黒い」「ファンキー」な持ち味は、二人の楽曲が多くの黒人アーティストに採り上げられているのでも分かります。単なるフォーク・ソングと思ったら大まちがいなんです。
ダニー・クーチ、リー・スクラー、ラス・カンケルという、これまた伝説のミュージシャンに囲まれて、ジェイムス・テイラーとキャロル・キングは、なつかしいけど決して古くない、洗練されたステージをくりひろげます。
大きな会場をびっしり埋め尽くす観客。一曲ごとに割れんばかりの大歓声。場内一体となっての大合唱。みな心から楽しんで幸せいっぱいなのがよく分かります。
まさにアメリカン・エンターテンメントの至宝。ひたすら満足度の高いコンサートであり ました。
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