ジェームス・テイラー(66歳)は、ただの「フォーク・シンガー」なんかじゃありません。

アメリカにおけるジェームス・テイラーの人気と尊敬のされ方は、日本では想像もつかないでしょう。ほとんど「国民歌手」と言っていいほどの愛され方です。

ジェームス・テイラーは1970年、『スイート・ベイビー・ジェイムス』で清々しい全米デビューを飾りました(正式デビューは68年アップルより)。

1971年、初の全米1位に輝いたのが、キャロル・キングのこの名曲『君の友だち(You’ve Got a Friend)』:

その後も、リリースされるアルバムはみなヒットし、ほぼ全て売り上げ100万枚以上を突破。今のところの最新作、2008年の『カバーズ』も全米4位。

2000年には「ロックの殿堂」入り。ローリング・ストーン誌の選ぶ「史上最も偉大なアーティスト」の第84位。

2006年、6度目のグラミー賞授賞式においては、ジェームス・テイラーの功績をたたえ、キャロル・キング、 ブルース・スプリングスティーン、スティング、ポール・サイモン、デヴィッド・クロスビー、シェリル・クロウといったビッグ・アーティストが一堂に会し、彼の曲を歌い祝うというイベントも催されました。

2010年、キャロル・キングと一緒のワールド・ツアーは日本でも大成功でしたが、筆者が見たフロリダ公演の盛り上がり方はものすごく、それは感動的なものでした。

James-Taylor-Mud-Slide-Slim-And-The-Blue-Horizon-LP-Vinyl-Record-Italian-281317790198ジェームス・テイラーの音楽は、フォークとカントリーを基礎に、ジャズやブルース、さらにR&B/ソウルの「黒い」フィーリングが分かち難く混ざり合ったところが特徴です。

アコースティック・ギターの達人でもあるジェームスは、特に、親指で弾く「ベース音」を強調する奏法が最大の個性。そのはっきりしたベース音にあわせて、高音弦を巧みに爪弾くことにより、時にクラシカルに、時に不協和音的に、実に多彩で繊細なハーモニーを生み出していきます。

その上に、深く豊かなジェームスのヴォーカルが乗っかるんだから、たまりません・・・。

そんなジェームス・テイラーの多彩な個性が発揮された名曲がこれ、『寂しい夜(Don’t Let Me Be Lonely Tonight)』。ジャズとR&Bのフィーリングにあふれ、故マイケル・ブレッカーの奏でる絶品なテナー・サックスが彩りを添えます:

ポップでファンキーな味わいも、ジェームス・テイラーの大きな魅力。1977年のアルバム『JT』よりシングル・カットされ、全米11位とヒットした『きみの笑顔(Your Smiling Face)』をお聞き下さい:

ライブにおけるジェームス・テイラーは、その暖かい人柄ですべての聴衆を魅了します。すっかり後退しちゃったヘア・スタイルも、もはや彼の素晴らしいパーソナリティの一部になっちゃいましたね。

それでは2001年10月、ニュー・ヨークのマジソン・スクエア・ガーデンでのライブ・パフォーマンスをご覧下さい。1970年、彼が世に打って出た『ファイア・アンド・レイン』と、キャロル・キングの名作『アップ・オン・ザ・ルーフ』を続けてどうぞ:

ジェームス・テイラーのおすすめ盤を1枚に絞るのはなかなか難しいですが、厳選すればこちらでしょうか:

  • 『マッド・スライド・スリム/Mud Slide Slim and the Blue Horizon』〜1971年の(実質的な)セカンド・アルバム。全米2位。アメリカだけで売り上げ200万枚突破。「君の友だち」をはじめ、若きジェームス・テイラーの魅力がすべてつまっています(➡️ こちらのAmazonでご注文いただけます
  • 『ワン・マン・ドッグ/One Man Dog』〜1972年のこの作品では、ダニー・クーチ、ラス・カンケル、リーランド・スクラーといった長年の音楽上のパートナー達と、リラックスした中にもジャズ的な広がりや、組曲的な展開を見せるなど大変充実しています。全米4位、ゴールド・アルバム認定(➡️ Amazonでご注文いただけます
  • 『ライブ』〜1992年のツアーから、フル・バンドを従えたジェームス・テイラーの圧巻のステージ全30曲が、CD2枚組に真空パックされています。17曲のダイジェスト盤もあり(➡️ Amazonでご注文いただけます

ジェームス・テイラーよ永遠なれ!

 

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