ここへ来て、全盛期のジェネシスのライブが続々と出てきました。
もちろん、当時から熱烈なファンの久我としては、ブートレッグでたくさん入手したのですが、なにしろ音質の悪い粗悪品ばかりで、満足できるものは皆無でした。
今回は、アメリカのFM番組「キングス・ビスケット・フラワー・アワー」など、ラジオ放送用のライブ・マスター音源を使用したそう。そんなこと言われたら、買わないわけにはいかないじゃないですか。
ということで、やや半信半疑ながら、早速入手したのは、まず、1975年ロサンジェルスでの『眩惑のブロードウェイ』ライブ。このツアーは、2枚組の新作を全曲再現する意欲的なもので、脱退の決まったピーター・ガブリエルにとっては、ジェネシスとして最後のステージになりました。
このツアーは、映像はおろか音源も非常に限られており、ステージを丸ごとプロ録音したのは、この1975年1月24日のロサンジェルス「シュライン・オーディトリアム」の公演ただ一回限りだそうで、ファンの間では「聖杯」とも呼ばれる貴重な物であります。
ただ、出回った多くのブート盤は、音質の悪いものが多く、1998年に出た4枚組のボックス・セット「Genesis Archive 1967-75」に収録された時は狂喜乱舞だったのですが、これもピーター・ガブリエルのヴォーカルがほとんど再録されていたり、エンジニアのニック・デイヴィスの好みで音像がいじられてしまったり大変残念でした(例えば、ドラムのサウンドは、フィル・コリンズのとは似ても似つかぬシロモノ)。
今回は、正真正銘のミキシング・ボード直結のマスターテープ音源を、余計な細工をほとんどせずナチュラルにとらえたもので、ひとことで言って「これぞホンモノ!」。大満足であります。しかも、ボックス・セットでは省略されていたアンコール2曲(「ウォッチャー・オブ・スカイズ」と「ミュージカル・ボックス」)も収録された「完全版」。感動!
まさに家宝であります・・・。
もうひとつ手にしたのは、1974年4月21日モントリオール「ユニバーシティ・スポーツ・センター」でのライブ。もちろん、ガブリエル在籍時の全盛期ライブ。当時の最新アルバム「月影の騎士」を中心に、まさにジェネシス・ヒットパレードといった趣で堪能できます。同じ時期では、他に「レインボー・シアター」のライブでも質の良いものがあるのですが、やはり、ワンステージを丸ごと、良質な音質で聞かせてくれるこのアルバムも、家宝に認定でしょう。
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