So in Love:「日曜洋画劇場」のエンディング・テーマついに復刻!!

o04500344193946いま、感動にうち震えております・・・。

苦節20年。探しに探したモノがみつかりました。

日曜洋画劇場」は、1966年の放送開始。高度成長期どまん中の日本のご家庭に洋画を毎週届ける人気番組でした。

我が家でも、日曜日の夕食後の団欒、一家そろって映画を見るのがお決まりのパターンでありました。次々に紹介されるハリウッドの名作に、久我少年の幼い心はどれだけ夢ふくらみ、感動にうち震えたことでありましょう。

解説は、もちろんあの淀川長治先生。早口にほとばしる映画への想いとうんちく。最後は必ず決まり文句の「サヨナラサヨナラサヨナラ・・・・」。番組は一気にエンディングへ。そこで流れて来るのが、このエンディング・テーマなのであります。

妙に暗いイメージで、荘重かつ華麗な曲調。幼心に「ああ、もう寝ないといけないんだ」と、親のプレッシャーを感じつつ布団にもぐりこむといった、日曜夜のこれまた定番パターンでありました。

さて、この曲のCDを欲しいなと想ったのが、今を去ること20年以上前。思い出のテレビ主題歌とか、ひととおり集めたくなる時期ってあるでしょう?

でも、この曲だけどうしてもみつからないんです。

流麗なピアノと荘厳なオーケストラなので、これはクラシックの名曲に違いないと思い込みました。当たりをつけたのが、ラフマニノフのピアノ協奏曲。まさにそのものって感じでしたからね。でも、いくら探しても、どうも違うんです。

それで、ついにテレ朝に電話しました。答えはあっさり得られました。

「アレはコール・ポーターの『ソー・イン・ラブ』という曲です。ただ、古いレコードなのでもう廃盤だと思いますけど。」

「えっ?それで、演奏者は?」

「さー、ちょっと記録がありません。申し訳ありません・・・」

コール・ポーターって、アメリカを代表する大作曲家じゃありませんか。でも、ジャズというか、ブロードウエイのミュージカルとかですよね?そりゃわからんわ。

『ソー・イン・ラブ』は、コール・ポーターが晩年の1948年に手掛けたミュージカル『キス・ミー・ケイト』の中の一曲であることが判明。トニー賞を受賞するなど、大成功のミュージカルだったようです。

さて、『キス・ミー・ケイト』。アマゾンで検索すると「420件」もあります。よっぽど有名なミュージカルなんだ。

ここからが大変です。

あたりをつけて、CDを買い始めましたが、これが日曜洋画劇場のとはぜんぜん違うアレンジのものばかり。なんせ、『ソー・イン・ラブ』は、そもそもヴォーカル曲。みんな歌が入っていて、荘厳なオーケストラに編曲されたものなんてありません。いくつか歌なしのオーケストラのも見つけたんですが、ぜんぜん違います。ぜんぶ、ジャズっぽくって軽いタッチといいますか。ラフマニノフ的なアレンジとは似ても似つかないんです。。。

かなり長い期間探索活動を続けた結果、ついにあきらめざるを得ませんでした。我が家には、何種類もの『キス・ミー・ケイト』の残骸CDが残る結果となってしまいました。

そして、ずっと忘れてました・・・。

で、なぜかこの前、ふとグーグルしてみたんですよね。「日曜洋画劇場」って。

そしたら、あれあれ?たくさんのヒトが「いよいよ発売」「念願のCD」とかって盛り上がっている。なんだ??なんだ????

今年の一月に、ソニー・ミュージックからCDが出たらしい。「イマージュ」という、ヒーリング・リラックス系のシリーズらしい。その中に入ってるの?

モートン・グールド楽団による1951年のモノラル演奏。今、その歴史的録音が、史上初めてよみがえる!」

「え?史上初?モートン・グールド??」と、さっそくモートン・グールドについて検索。これが出てくる出てくる。50年代のアメリカでは相当有名な編曲者で、オーケストラのリーダーだったようですね。まったく知らんかった。復刻CDも結構たくさん出ています、ただ、やっぱり『ソー・イン・ラブ』だけはない。なぜかない・・・。

それで、ついにソニーのCDを買いました。。。。3000円。高いなー。でもしょうがない・・・。

いろんな曲が21曲も入っていますが、そんなものには一切関心ない。目指すは一曲のみ。

よし、11曲目か。スイッチ・オン!

それは、まさに日曜洋画劇場の、あのエンディング・テーマでありました。モノラルの古色蒼然とした録音状態ではありますが、上々のできばえ。思っていた以上の感動です。。。

よかった、本当によかった。満足。満足。友達にも知らせよう・・・。

たくさんのヒトが、この曲を探してたんですね・・・。想いは久我と一緒なんですね。ほんとうに画期的なことなんですね・・・。

ということで、久我の『ソー・イン・ラブ』を求める旅もあっけない幕切れです。手に入れてしまえば、これからはあんまり聞くこともなくなってしまうんでしょうけど・・・。

ご興味のある方な、こちらからどうぞ。なかなか評判のベストセラー・シリーズのようであります(なぜかAmazonの曲目からこの曲だけもれていますが、まちがいなく入ってます)。

イマージュ10 emotional&relaxing

8 件のコメント

  • >妙に暗いイメージで、荘重かつ華麗な曲調。幼心に「ああ、もう寝ないといけないんだ」と、

    まさしくそんな感じ!うまいねぇ。

  • Ohana_guitarさん:ありがとうございます!やっぱり、ヘンに暗いですもんねー、あの曲・・・。
    あとは「コンバット」「逃亡者」「ディズニー」が金字塔なんですけど、Ohanaさん的にはどうですか?

  • 私もこの曲はラフマニノフだと思っていました。探し出してくださってありがとうございます!

    • 倉橋さん:こちらこそありがとうございます!あの壮大でクラシカルな曲調を聞くと、誰でも「えっ?ラフマニノフ?」なんて思っちゃいますよね。

  • こんばんわ。
    この曲を聞くと、「あぁ、日曜も終わりだ。明日は学校だ!」と、子供の頃から思ってました。
    実は私は、作曲家コール・ポーターの生涯を描いた映画「五線譜のラブレター」を見たのですが、その中で「So in love 」が、重要な場面で使われていて、思わず泣けるシーンを見ながら、「あれ?どっかで聴いた事ある。もしかして?」という、逆ルートでたどり着きました。
    そしてこのサイトを拝見させていただきました。散財お疲れさまです。
    日曜洋画劇場自体がなくなってしまい残念ですが、この曲を聞くと、当時の思い出がよみがえってきますね。

    • 出発点は同じでも、いろいろなルートで目的地にたどり着けるんですね。子供の頃に心に刻まれた不朽のメロディー。一生大事にしていきたいですよね。ありがとうございます。久我

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