パット・メセニーの新アルバム「KIN」。とっくに買ってたつもりだったのに、買い忘れてて、今週やっと手にしました。まあ、それぐらい「関心が薄れてた」ってことなんですけど・・・。
「ユニティ・バンド」名義のバンド編成で、アコースティック色の濃いパット流フュージョンの王道といったところ。早い話、昔ながらのパット節のまんまで、特に新しいことは何もないんです。まあ、パットも今年還暦なんだからしょうがないのかもしれませんけど、これじゃ守りに入りすぎだろう?
パット・メセニーのピークは、ライル・メイズと一緒にやってたパット・メセニー・グループ時代にとどめを刺します。
その成功の秘密は、パットとライルのコラボレーションが生み出す化学反応にありました。
実際、パット・メセニーはギタリストとしては間違いなく天才的ですけれど、作曲については意外と凡庸なところがあるんです。特に、彼の生み出すコード進行とかハーモニーの考え方は恐ろしくオーソドックスで、それほど革新的なところはありません。これに色づけをしていたのは明らかにライル・メイズ。彼の凝りに凝った曲づくりのセンスと、透明でカラフルなキーボードが彩りを添え、その上を悠々とパット・メセニーのギターが飛翔するってのがグループの醍醐味だったんです。
パットはそこがぜんぜん分かってない!
自分一人で作曲から編曲、プロデュースまで手掛けて、バンド・メンバーはパットに何も言えない若いミュージシャンばかり集めてます。
これじゃ化学反応も何も生まれません。
まあ、パットにソデにされたライル・メイズはもはや半分引退モードだし、今さらコラボを復活してくれとは望みません。ただ、パット・メセニーが復活するには、絶対に「強力なパートナー」が必要なんです。
でも、功成り名を遂げたパットは、聞く耳持たないんだろうなー・・・。
さて、そうは言っても、プロモ・ビデオぐらいご覧いただきましょうか:
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