チャカ・カーン

music_soundmenus1-2_48この大きな口が、たまらなく魅力的だという人がいました。

筆者は、どちらかと言うと、吸い込まれそうで恐ろしいかったんですけど・・・。

チャカ・カーンは1953年3月生まれ。2014年の今年還暦を迎えました。

シカゴ出身のファンク・バンド、ルーファスに加入したのはチャカが18歳のとき。1974年、「Tell Me Something Good」で全米3位のヒットを飛ばします。

1979年、クインシー・ジョーンズのプロデュースで全米R&Bナンバーワンに輝いたアルバム「マスタージャム」より、スマッシュ・ヒット「Do You Love What You Feel」をお聴きください。ルーファス!:

ルーファスで順調にキャリアを積んだチャカ・カーンは1978年、ソロ・シングル「I’m Every Woman」が全米21位のスマッシュ・ヒットとなったのをきっかけに、ソロとしても活発に活動を開始します。

「アイ・フィール・フォー・ユー」は、1984年発表。チャカ・カーン最大のヒット・アルバムとなり、同名シングルは全米3位、ゴールド・ディスク、グラミー賞「ベストR&Bヴォーカル・パフォーマンス」にも輝きました。

まさに彼女の代表曲。多くの皆さんにとって『想い出』の一曲なんじゃないでしょうか?:

作曲はプリンス殿下。ハーモニカはスティーヴィー・ワンダー。さらに、この曲を完璧なものに仕上げたのは、大物プロデューサー、アリフ・マーディンです。R&B、ソウル/ファンク系のゴージャスなサウンドをプロデュースさせたら、アリフの右に出る人はいなかったと言って良いでしょう。

当時まだ先進的だった『ラップ』を大々的にフィーチャーして、チャカ・カーンがまさに自由に、奔放にシャウトします!

世の中に女性のR&Bシンガーは多数いる中で、チャカは最も「アフリカン」な感じと言いますか、とにかくその「奔放で野性味あふれるヴォーカル」が魅力なんだと思います。超高音から重低音まで、驚くべき広さの声域を縦横無尽に駆け巡って、チャカの天性のヴォーカルはまさに「超人的」。しかも、ただワイルドなだけではなく、バラードなどでは落ち着いてしっとりと、なんとも知的かつセクシーな雰囲気もかもし出せるんだからたまりません。本格的なジャズ・ヴォーカルだって、情感たっぷりに洗練された表現のできるチャカなんです。

最近は、さすがのチャカもシーンからやや遠ざかっているようですね。体格も貫禄を増す一方。もはや力士状態としかいいようがありません・・・。

筆者が心から愛するチャカ・カーン。まだまだこれからも、元気にそのパフォーマンスを魅せて欲しいものです!

さて、最後にもう一曲、1981年のスマッシュ・ヒット「What Cha’ Gonna Do For Me」。

アヴェレージ・ホワイト・バンドのハミッシュ・スチュアートとネッド・ドヒニーの共作による典型的なAORナンバーが、彼女とアリフ・マーディンの手に掛かると、恐ろしくゴージャスでムーディーなファンク・ナンバーに仕上がって行くのをお聞きください:

 

⇒ チャカ・カーンの決定盤を1枚選ぶなんて無理。取り敢えずこのベスト盤で全貌をつかんで下さい!