1990年にCD化されたっきり廃盤状態だったソフト・マシーンの「収束(Bundles)」が、やっとリマスター再発されました。
アラン・ホールズワースが参加した唯一のアルバムとして名高く、また数あるソフト・マシーンの中でも最高峰に近い評価を勝ち得ている作品ですが、なぜか極端に手に入りにくい状況が続いていました。
ここでのホールズワースは、彼のファンなら誰でも知っている、生涯ベストプレイと言えるものを披露しています。
トップを飾る組曲「Hazard Profile」の一曲目「Part 1」でのソロ・プレイがそれです。最近の「ものすごく個性的」なギター・サウンドからすると、かなりオーソドックスな「普通の」オーバードライブ・サウンドでロックっぽく、若きホールズワース(21歳!)がぐいぐいアドリブを弾き倒します。
ひたすら実力にまかせて、弾きまくる弾きまくる。早い早い!!すごいすごい!!!
それはそれは至福のプレイであります。。。。
忘れてならないのは、当時リーダー格をつとめていたカール・ジェンキンスの曲造り。ジャズ・フュージョンの世界に、彼の専門とするクラシック・ミュージックの荘厳さ、洗練さ、知性といった要素が加わり、アルバム全体を本当にレベルの高いものに押し上げています。
今回のリマスターは、英国Esoteric社によるもので、一聴して旧盤からの改善が認められます。例えば、打楽器系の音質にシャープさが加わったことからも明らか。低音部分も適度にタイト化されています。ただし、全体の音圧は控えめで上品なので、「あまり改善していない」という感想をお持ちの方もいらっしゃるようですが、これこそ正に日本の「勝手リマスター」に見られない良心的な仕事振りと高く評価したいと思います。
とにかく、なんと言ってもこの幻の歴史的名盤の再発を心から喜びましょう。
→アラン・ホールズワースと「収束」についてはこちらの「音楽の殿堂」もご覧下さい。
→お求めはこちらのAmazon.com “Bundles”からどうぞ。日本盤「バンドルズ(紙ジャケット仕様)」も出るようです。
CDショップを何軒もはしごして、やっとのことで『Bundles』を2000円で買ったことを思い出しました。
中古にしてはちょっと高いなー、と思ったんですが購入に踏み切ったのは正解でした。
「Soft Machineにギターはいらんっ!」とか言う方々もいるようですが、イイものはイイですよね。
たしかにマイク・ラトリッジが好きな初期のファンの気持ちも分かるんですが・・・
後任のジョン・エサリッジのライブでのプレイと聴き比べるのも楽しみの一つです。
でも最近の「過去音源の発掘ラッシュ」のせいで買い換えできそうにありません(泣)
まあ、King Crimsonと良い勝負してると思います。
もう財布をたたいてもホコリしかでない・・・
popoさん:ありがとうございます!そうですね。Soft Machineの中では、実はこれだけがやや異色で、あとはあの世界ですもんね。代表作と呼ぶのはちょっとためらうものがあります・・・。でも、これをはじめて聞いたときの衝撃は忘れられません。ホールズワース初体験。うねうね、するする。驚きました(今聞くと、まあそれほどでもないとも言えますが・・・)。
「発掘」ではやっぱりクリムゾンが群を抜いて異様な商売をしていますよね。ロバート・フリップいい加減にしろと。ソフトマシーンのでは、やっぱり「収束」系の「フローティング・ポイント・ライヴ」に感激しました。