サイモン・フィリップスのソロ作品シリーズ『Protocol』が、CD6枚組のボックス・セットで発売されました。
1988年の第一弾『Protocol』は、サイモン・フィリップスがすべての楽器を手掛けた、文字どおり「ソロ」。その緻密な楽曲やシンセサイザーなどの演奏技術から、単なるドラマーのソロ・アルバムとは一線を画すレベルの高さに驚かされたものです。
このタイトル・トラックで、若きサイモン・フィリップスの勇姿をご覧ください:
その後、外部のミュージシャンを加え、自身をリーダーとするソロ・プロジェクトを始動させたのが2013年。記念すべき『Protocol』をプロジェクト名とし、これまでに『Protocol II』〜『Protocol IV』の3作のアルバムを発表。積極的にライブ活動も行って来ました。
今回発売されたボックス・セットには、これらアルバム4作品のリマスターに加え、その間作成された未発表のデモ作品を2枚のボーナス・ディスクに収め、サイモン自身による解説や写真などを掲載した24ページのブックレットが加えられています。
なによりも驚かされるのは、その「デモ・アルバム」の完成度です。
デビュー作と同じように、どの曲もサイモンがすべて作曲、アレンジしたのに加え、ドラムを含むすべての楽器を演奏しているのですが、これが本当にすごい!。そもそも、「1988年のProtocol自体がデモだったんだよね」と彼が言っているので納得。サイモンは、本当にこれらの作品を自分自身でゼロから作り上げ、すべて完全にコントロールしているんですね。
また、「おそらく、ソロ作の中ではこれがサイコー」とサイモン自身が言っているとおり、2017年の最新作『Protocol IV』の出来栄えは頭一つ抜け出ています。そして、それは明らかに、新規加入したギタリスト、グレッグ・ハウのダイナミックな腕前に寄るところ大でしょう。
その最新メンバーによるライブ模様をどうぞ!:
やっぱり、並のドラマーではなかったサイモン・フィリップス。彼のキャリアの中心となる作品を、まとめて楽しめる素晴らしいボックス・セットです。(➡️ご注文はAmazonで:)
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