トレヴァー・ホーンが創始し、数々のヒットを放ったユニークな音楽集団、アート・オブ・ノイズ。
彼らが1987年に放った3作目のスタジオ・アルバム『In No Sense? Nonsense!』が、リミックスやアウトテイクも収めた50曲入り(!)、2枚組リマスター盤として発売されました。
販売は、Pledge Musicという通販専門の業者の限定で、こちらからオーダーできます(→):
アート・オブ・ノイズの活動は長期に渡り、大きく三つの期間でとらえることができます。
すなわち:
(1)1983年のデビュー以来の「冗談音楽路線」
(2)1986年頃からの「芸術派路線」
(3)1999年以降の「復活期」
(アート・オブ・ノイズの全貌については、こちらにまとめましたのでご覧ください)
ということで、このアルバムは第二期の「芸術派路線」にあたる作品です。
この時期のアート・オブ・ノイズのメンバーは、アン・ダドリー(キーボード担当)と、J.J.ジェクザリック(サンプリング担当)の二人になってしまいますが、実質的にリーダーシップを握ったのはアン・ダドリーです。
アンは、やがて映画音楽の世界で大きく成功することになるのですが、そのクラシカルな素養を生かしつつ、それまでの「冗談音楽的な路線」とうまくミックスさせたのが、この時期のアート・オブ・ノイズの特徴です。
例えば、この曲『Debut』などは、アン・ダドリーのその後の映画音楽作品そのものとも言えるクラシカルな曲調で、とても美しいです:
また、『Crusoe』と題されたこの曲も、ゆったりと美しいですね:
と思ったら、一転、このオトボケぶりはどうでしょう?ダン・エイクロイドとトム・ハンクスが出演したコメディ映画「ドラグネット 正義一直線」のサウンド・トラックから、グラミー賞も獲得したタイトル曲をどうぞ:
ポール・マッカートニーの1986年のヒット曲『スパイズ・ライク・アス』をリミックスしちゃったこのバージョンも楽しいですね:
ということで、なんとも不思議な魅力にあふれるアート・オブ・ノイズの、中期を飾る傑作アルバムを、ぜひ、デラックスバージョンで聞いてみてください!
コメントを残す