70年代のプログレ・シーンで、ものすごく個性的な光を放っていたのが「アージェント (Argent)」です。
ゾンビーズの創始者として有名なキーボード奏者のロッド・アージェントと、スリー・ドッグ・ナイトのヒット曲「ライアー」などの作曲で有名なラス・バラードが1968年に結成。
バリバリのプログレから、ビートルズに迫るポップなバラード、はたまたノリノリのハード・ロックまで、極めて多彩。あまりにも多彩すぎてちょっと拡散・・・。ビッグ・スターにはなれなかったけれど、でんど〜は大好きでありました。
特に、1974年の「連鎖(Nexus)」と1975年の「サーカス幻想(Circus)」はプログレ寄りの傑作で、まことに素晴らしい。
そのアージェントが今年の7月25日、ロンドンのビクトリア・パークで開催されたロック・フェスティバル「ハイ・ヴォルテージ・フェスティバル2010」で35年ぶりに再結成。ライブを披露してくれたんです。しかも、その模様を収めた2枚組CDまで発売。近々、本格的なツアーも計画されているとのこと。
ホンマかいな!
当日の演奏は、アージェント1978年の唯一のオフィシャル・ライブ・アルバム「アンコール」とほぼ同じ流れと雰囲気で、ハード・ロック寄りの元気なパフォーマンスを聴かせてくれます。観客もノリノリ。特にラス・バラードは、ヴォーカルも現役並みに絶好調で、ギターを弾きまくり大活躍です。
(ところで、このフェスティバルでもっと話題になったのがエマーソン、レイク&パーマーの一日限りの再結成で、このパフォーマンスもライブ2枚組CDになっています(→こちら)。他に、エイジアやマリリオンも)
ロッド・アージェントは、コリン・ブランストーンとのゾンビーズ再結成プロジェクトでも大忙し。やっぱり、還暦過ぎると、ヒトはみな自分の歴史の総括にかかって行くんだな・・・。
ところで、アージェントの1975年の最終作「カウンターポインツ(Counterpoints)」。なぜか、いままで一度もCD化されていません。とにかく出ないんだなー、これが・・・。だからLP処分できません・・・。ゲスト参加のフィル・コリンズのシャープなドラムがぐいぐい引っぱる好作品なんだけどなー。
お願いだから、リイシュー発売しておくれ!!!
殿堂さんのオタク振りを見ると、「山下達郎のJACCS CARDサンデーソングブック」を連想します。FM東京で日曜日の14:00からやっているやつです。母親がお世話になっている八千代市の施設の帰途、16号を運転しながらいつも聞いています。そのオタク振り、何とも魅力があります。殿堂さんは、達郎をどう評価していますか。
天野さん:どうもありがとうございます。山下達郎は、いつかしっかり総括しなければならない存在であります。「For You」は金字塔。とにかく、なぜ日本人にここまでの作品が作れたのか。理解できないほど素晴らしいです。
しかし、「アルチザン」あたりから、達郎のナルシズムが強烈に鼻につきはじめました。そもそも、自分の好きな音楽を得意げにラジオで流していること自体がナルシズムであります。そうです。かく言うでんど〜も自らのナルシズムを自覚しております・・・。
達郎のすごさは、自分の音楽のルーツが暴かれるのを恐れることなく、いくらでもラジオで聴かせるところ。ネタバレが怖かったら、こんなことはできません。それぐらい、達郎のルーツは「明からさま」でないこと。それがすごい。達郎の同僚の吉田美奈子が完全にローラ・ニーロのパクリと分かった時、ものすごい落ち込みました。せめて、もう少し恥じらいをもって隠して・・・。
達郎はIQが高いので、いつまでたっても自分の商品価値を損なうことがありません。しかも、奥さんが竹内まりや。すごいです。。。
達郎の件です。なるほど、深いですね。達郎のような人は、アメリカにはたくさんいるのですか。殿堂さんのアメリカレポートを読んでいましたが、日本に例えると一世を風靡した演歌歌手が、ドサ回りをやっているように思えたのですが。いかがでしょうか。
今更匿名さま:まず、達郎さんは現時点におきましてもスーパー・スターであります。コンサートやれば、必ず数時間で売り切れます。それぐらい、自分の商品価値の維持に優れた能力を発揮していますので、本当にIQが高いと思います。
彼のオタク的知識の数々、ほとばしるうんちくの数々も、常人には真似できないレベルまで達しています。実際、彼の「レコード蒐集家」としての名声は、その筋の専門家も一目置くほどです。あまりにも自信満々で、正直、少々鼻につきます。
ということで、アメリカでもあまりこういう風な才能を発揮しているっていうアーティストは多くないと思います。一般論として、特にロック系はIQ低いです・・・。