「ブリティッシュ・ロックの名所めぐり」。お次は「カンタベリー」です。
「カンタベリー・ロック」というと60年代後半から70年代にかけて、ソフト・マシーンとかキャラヴァンとか、英国カンタベリーの地に勃興したプログレ系のバンドによる一群の音楽をさすのですが、欧米ではカンタベリー・シーン(Canterbury Scene)という呼び名の方が一般的なようですね。
その聖地カンタベリーに行って参りました!
ロンドンから東に電車で1時間半。「カンタベリー東駅」に到達すると、早速、古い城壁に囲まれた街の一角が現れます。
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街並みはこんな感じで、やはり中世を感じさせるクラシカルな雰囲気に満ちています。
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一番有名なのは「カンタベリー大聖堂」。英国におけるキリスト教の総本山ということで、世界遺産。いや、これはまさに「壮麗」でした。
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カンタベリーには、この他にもキリスト教関連の世界遺産がふたつもあり、まさに聖地なのです。
で、ところで、「カンタベリー・ロック」は?
って、これが、ほとんど何もありません!
だいたい、地元の人が一切知りませんからね。「カンタベリー・シーン?何それ?」って感じ。確かに、今となってはもう大昔のことだし、バンドが生まれたクラブとかも特に残ってないし、有名なアルバムのジャケットに出てくるような場所とかも、ほとんどないし・・・って。
あっ、やっとひとつ!
キャラヴァンの『聖ダンスタン通りの盲犬』に描かれているのは、
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この門だ!
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カンタベリー・ロックの中で特に好きと言えば、久我的には、アラン・ホールズワース在籍時のソフト・マシーンとかビル・ブラッフォードが一時サポートしていたナショナル・ヘルスとか、ゴングの本家というよりもピエール・ムーランズ・ゴングだったりするので、ちょっと「ディープなファン」って感じじゃないかもしれません(はっきり言って、オルガンのソロがダラダラ続くハットフィールド・アンド・ザ・ノースみたいなのを聞くぐらいだったら、フュージョン聴いた方がマシみたいな?)
ただその中でも、一時期のキャラヴァンは好みでしたね。なんとものんびりしたプログレというか、独特のゆったり感があって良かったです。特にこの曲『The Show of Our Lives』の入った1975年のアルバム『ロッキン・コンチェルト( Cunning Stunts) 』は、非常に完成度も高く名盤と言って良いと思います:
ということで、ロックはともかく、しっかりキリスト教の聖地カンタベリーを体感できた小旅行でした。
それでは、またここイギリスより、ご報告いたします!
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