プログレ同好会の皆さま、まことに突然で申し訳ありませんが、しばらく同好会を休会させてください:
2011年5月に開設以来、会員の皆さま、そして、管理人各位の大きなサポートに支えられてここまでやった来ました。ただ、最近は活動がやや不冴えというか、停滞ぎみであるのも事実だと思います。会員数の伸びも鈍っておりますし、リーチ数(投稿を見た人)も以前に比べ大きく減少しております。これにはいろいろな原因が考えられると思いますが、ひとえに久我の努力不足ということで、大変申し訳なく思っております。
久我にとって『プログレ』とは、いつも真剣勝負の音楽ジャンルです。特に、その中の選りすぐりのものは、まさに世代を超えて語り継がれる価値のある『クラシック』、究極的にはマーラーやベートーベンなどとも比肩しうる『人類の文化遺産』と呼んでも良いのではないかとすら思っております。しかも、ここが重要なのですが、それらは決して『考古学』の対象などではなく、21世紀の『今』聞いても、世代を超えて心から感動できるものということであります。
それは、例えば、ジェネシスの「月影の騎士」ですし、イエスの「危機」ですし、EL&Pの「頭脳改革」ですし、クリムゾンの「レッド」ですし、フロイドの「狂気」であります。5大プログレとは良く言ったもので、やはりこの5つのアーティスト集団は、その他大勢と異なり突出し、明らかにすぐれた、時代を超える圧倒的な存在だったと思います(あえて過去形)。これに匹敵しうるものは、久我としては、ほかにPFMの「幻の映像」、フォーカスの「ハンバーガー・コンチェルト」程度しか思いつきません。多くの支持を得て『時代の試練を乗り越える』とは、それぐらい厳しいものなんだと思います。
過去のある特定の一時期、主に英国において、非常に特異な芸術分野が花開き、それ以前とも以降とも孤絶した繁栄を誇った。それはまるで『カンブリア紀』における生物の爆発のようなものであったのではないかとも思われます。
だいぶ大げさになってしまいました・・・。
久我は、再現芸術としての「ライブ」の効用はもちろん認めますが、こと『プログレ』に関しては、特定のメンバーによる特定のレコーディング、つまり個々のアルバムにこそすべてが結晶しているよう思えます。よって、例えば、イエスがジョン・アンダーソンに「声が似ている」という理由だけでシンガーを選び、過去を再生産しながら興行を続けるという最近の姿勢、つまり、久我が「自己トリビュート化」と呼ぶものを、その対極として、心から忌避します。そんなことをするぐらいだったら解散し、封印して欲しい。ピーター・ガブリエル(ゲイブリエルとは呼びません)がアーティストとして一頭地を抜いているのは、そういう意味での『潔さ』にあると思います(まあ、それほど単純ではないとも思いますけれど・・・)。
『プログレ』は『鍛錬』だとも思います。まさに『ディシプリン』であります。音楽的理想の実現を目指して、バンドのメンバーがそれぞれ切磋琢磨し、技を磨き、限界に挑んでいく。その頂点に立つのが、例えばビル・ブラッフォード(ブルフォードとは呼びません)であり、アラン・ホールズワースであり、キース・エマーソンであり、ロバート・フリップであります。そういう意味では、久我にとっては『ヘタクソ』なプログレというのは概念としてあり得ず、明らかな論理矛盾、聞くに値しないものだとすら思っております。だれがヘタクソかとは、もはや申し上げませんが・・・。
以上、くどくど申し上げました。これを「原理主義」あるいは「たこ壷」と呼ぶなら呼んでください。「『プログレ』と肩肘張ったところで、しょせんボピュラー・ミュージックだし、エンタテインメントなんだから、ムキにならずに単純に楽しんだらいいじゃないか」、というご意見もあるでしょう。久我としては、決して「排除の理論」などではありません。ただ、良質な『プログレ』とは、単なるロック、単なる流行とはどうしても思われず、真の芸術たる分野として厳しい捉え方をして行きたいということであります。厳選に厳選を重ね、圧倒的にすぐれた人類の文化遺産を、風化させることなく将来の世代に語り継いでいきたい。それが、久我の想いなんであります。
ということで、自らの言動にも大いなる自己矛盾が多々あることを自覚しつつ、どうか我がままを聞いてください。皆さまの「サークル」として、この同好会が一定の役割を果たしていること、そして一部ご不便をおかけしてしまうことについては大変申し訳ありません。
最後にあらためて、一緒に管理人をつとめていただいてきた、藤田 正数さん、池島 賢さん、Yさん、本当に有り難うございました。久我の我がままと気まぐれにつき合わせてしまって、まことに申し訳ありません。ここまで来られましたのは、何と言いましても皆さんのお陰です。今後とも、よろしくお願い致します。
それでは、皆さん本当にありがとうございました。またいつか、同好会を再開できる日が来ることを心から願って!
久我 潔
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