PFM:ようやく決定版と言えるリマスターが出そろいました。

イタリアン・ロックと言えばPFM。

PFM以外はいっさい聴かなくて良いと、でんど〜はずっと申し上げてまいりました。

イタリアン・プログレでなく、イタリアン・ロック。つまり、あらゆる分野を見渡しても、イタリアのロック界にはPFM以上のものはないということです。いや、全プログレ界を見渡してもそれに近いかも。PFMはそれぐらい突き抜けて素晴らしいです。

その美しさ、その繊細さ、その巧みさ。それに、紛うこと無き、あの地中海のあのイタリアンな太陽がさんさんと注ぎます!

PFMに感動できなければ、ロックは基本的に無理ということで、ほかをあたって下さい。ある意味分かりやすいでしょう?まず聴いてみる。良ければグッド!そうでなければ、時間を無駄にしないことです。

今回、そのPFMの決定版と言えるリマスターが出そろいました。

英国で2007年に設立された独立系のレコード会社Esoteric Recordingsは、これまでキャメルハットフィールド&ザ・ノースなど、70年代のプログレ中心に復刻リマスターで良心的な仕事をしてきました。そのEsotericが今回、イギリスの「マンティコア・レコード」のカタログをまとめて復刻することになったんです。

マンティコアと言えば、あのエマーソン・レイク&パーマー (ELP)が設立した英国のレーベル。ELPのイタリア公演の前座に出演したPFMを、グレッグ・レイクピート・シンフィールドが気に入り、自らのレーベルから世界デヴューさせたというのは有名なシンデレラ・ストーリーです。

今回の復刻は、PFMのマンティコアからの世界販売バージョンということで、次の5作品にベスト盤を加えた計6作品です。PFMがイタリアに残した大量の母国版は、今回対象となっていません;

1973年: 幻の映像Photos of Ghosts
1974年: 甦る世界 – The World Became the World
1974年: クック=ライヴ・レコーディングLive in USA
1976年: チョコレート・キングスChocolate Kings
1977年: ジェット・ラグJet Lag

すべてリマスターの上ボーナス・トラックも加えられ、当時の写真が多数掲載されたジャケット付きということで、まず現時点のリマスター決定版と呼べる内容になっています。

特に注目は「クック」です。

1974年、世界進出をもくろむPFMは野心的なアメリカ・ツアーを敢行。北米各地で超絶ステージを繰り広げ、アメリカの聴衆をつかんで行きました。「クック」はその時の熱狂をおさめたライブの名盤として長らく評判でしたが、今回の復刻にあたり、1974年8月31日、ニューヨークはセントラル・パークでのツアー最終公演を丸ごと、CD2枚におさめボーナス・ディスクとして付けたのですからたまりません。PFMファンとしては見逃せるはずありません。

さて、今回のリマスターの音質についてですが、これまた大変満足行くものになっていると思います。

これまでPFMのリマスターは、日本製のK2 HD Masteringというものしかない状況が事実上続いてきました。これを発売元のビクターが紙ジャケにしたり何やらで衣替えして何度も販売して来たので、ファンは何度も代わりばえしないリマスターを買わされることになります。

でんど〜も既に3種類のリマスターを所有しております。

K2マスターは日本のリマスター化運動のさきがけとして頑張ってきたと思います。しかし、その音質については内外から色々言われており、必ずしも満足行くものではありませんでした。特徴としては、日本のリマスターにありがちな「イコライザーによる高音強調、中抜けドンシャリ、リミッターによる余計な音圧付加」ということで、今となっては一世代古いリマスターのあり方になってしまっています。

近年、特に2009年ビートルズのリマスターが出そろった頃から、リマスターの方向は、はっきりと「原音に忠実に、余計な加工を加えない」というのが主流になっています。

K2リマスターが、これまた日本のリマスターにありがちな「誰がリマスター作業をやったか分からない」という無責任体制なのも問題です。また、リマスターのもとになるマスター・テープは本国のオリジナル・マスターでなく、日本でのレコード生産用に輸入されてきた「日本用マスター」、つまりコピーを使用していると思われます。

以上、でんど〜は日本のリマスターに疑問を投げかけ続けてきましたが、今回あらためて申し述べさせていただきました。

尚、このPFMのリマスターについて、All About JazzというサイトのJohn Kelman氏が評論を載せていますので転記します。要するに、今まで満足の行くリマスターがなかったが、今回ボーナス・トラックも充実し満足した、という内容です:

“While PFM’s Manticore releases have been available off and on over the years, they’ve largely suffered from poor availability and/or substandard digital transfers. The good news is that, as part of acquiring the rights to Manticore’s entire catalog (also including Banco’s two English language releases), UK’s Esoteric Recordings has been reissuing, during 2010, PFM’s entire Manticore discography, with significantly upgraded sound and a bounty of bonus material—the most important of which can be found on 1976’s Chocolate Kings, with its full second disc containing a previously unreleased live show from Nottingham, UK in 1976, and an expansion of the group’s only official live album of the 1970s, Cook (1975), from a single disc into a comprehensive three-disc limited edition box that also includes an entire concert from Central Park in New York City, newly remixed from the original 16-track masters.”

さて、最後にPFMを聴いたことのない方に、決定版のおすすめをご紹介します。

それは、1973年の世界デビュー盤「幻の映像」です。世界が驚愕したイタリアン・プログレの頂点。美しさと芸術性の結晶。繰り返しますが、これを聴いて何も感じなかったら、あらゆるイタリアンロック、いや、あらゆるプログレッシブ・ロック、いや、あらゆる音楽を聴くのをやめた方がいいんじゃないかとすら思います。

一家に一枚。人生の必聴盤です。「だまされたと思って、お願いだから聴いて下さい!」(さらにでんど〜の「幻の映像」への熱い想いはこちらにつづられております

PFMの「幻の映像」2010年リマスターはこちらから

そのほか、PFMの名盤の数々はこちらからどうぞ:

 

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