Mr. ミスター 25周年リマスター

mr-misterMr. ミスターって覚えてます?

1984年、リチャード・ペイジスティーヴ・ジョージという実力派ミュージシャンが中心になって結成したポップ・ロックのグループで、「ブロークン・ウィングス」と「キリエ」という曲を、連続で全米ナンバー・ワン・ヒットさせました。

リチャード・ペイジは、もともとAOR寄りのアーチストで、そのクールなヴォーカルが最大の個性。デヴィット・フォスター等の大物プロデューサーの作品に、バックグランド・ヴォーカリストとして多数参加しています。

彼のAOR路線の頂点は、「Pages」というスティーヴ・ジョージとの双頭バンド。特に1981年、ジェイ・グレイドンがプロデュースした「Pages」というアルバムは、AOR/フュージョン系アルバムの傑作として、評価が確立しています。

Mr.ミスターは、そんな彼らをフローしていたファンからすると、ちょっとびっくりなバンドでした。リチャード・ペイジがベースを弾きながら、前面に出てリード・ヴォーカルしまくるという、超ロック寄りに変身していたからです。「いよいよビッグ・スターを目指して覚悟を決めたな」と、やや複雑な気持ちもしたものです。

ただ、そのサウンドはさすが彼らの高い音楽性と洗練された雰囲気にあふれており、単純なハード・ロックとは一線を画するユニークなものでした。1985年に発表されたセカンドアルバム「Welcome to the Real World」は、上記の全米ナンバーワン2曲を含む正に彼らのピークで、全米アルバム・チャートでも一位を獲得しました。リチャードの戦略がついに花開いたんですね。

ところが、そこから後が続きません。次作「Go On」がコケてからあっという間に失速し、解散してしまったんです。ソロに転向したリチャード・ペイジは、ケニー・ロギンスマドンナに楽曲を提供したりして、それなりにサバイバルしていったんですが・・・。

尚、Mr.ミスターのドラマー、パット・マステロットはその後キング・クリムゾンに参加し活躍し続けました。

そんな彼らの25周年記念盤が発売されましたので、ぜひ聴いてみて下さい。米Friday Music社によるリマスターのクオリティーも高いです(歴史的名盤「Pages」も、あわせてどうぞ!):

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