ヤン・アッカーマンの新作、イマイチです。。。
ヤン・アッカーマンの新作「Minor Details」買いました。
ひとことで言って、「今ごろなんでこんなの出しとんねん?」てな感じです。
単なる打ち込みのスムース・ジャズにしか聴こえません。「離れたメンバーとファイル交換しながら作った」っていばってますが、そんなも今ドキ当たりまえでしょ。どうしたんやアッカーマン・・・。
やっぱりフォーカス再結成してもらわないとあかんですな。当人たちは嫌なんだろうけど。
ヤン・アッカーマンの新作「Minor Details」買いました。
ひとことで言って、「今ごろなんでこんなの出しとんねん?」てな感じです。
単なる打ち込みのスムース・ジャズにしか聴こえません。「離れたメンバーとファイル交換しながら作った」っていばってますが、そんなも今ドキ当たりまえでしょ。どうしたんやアッカーマン・・・。
やっぱりフォーカス再結成してもらわないとあかんですな。当人たちは嫌なんだろうけど。
ジョン・アンダーソンでなくベノワ・ディヴィッドというのは、もはやしょうがないとして、それを補うのにトレバー・ホーンにプロデュースを頼み、「だったら」ということでジェフ・ダウンズを入れ、無理やり「ドラマ/バグルス」的メンツにして正統感を出したということか・・・。
こうでもしないと、ホントにトリビュート・バンドになっちゃうということなんでしょうけど、あまりにリサイクルが過ぎないかなと。イエスに限らず、どこまでも再生産されていくプログレ。とにかく存続するだけでありがたいのかなと?
ちょっとヤボな突っ込みですがあえて書いてみました。みなさんはどう思われますか?
いずれにしても、イエスのこの新作、間違いなく買ってしまうのですが・・・。
「憂国の四士」U.K.が来日します。
4月15日、16日。場所は川崎クラブチッタ。
さて問題はそのメンバーですが:
エディ・ジョブソン
ジョン・ウェットン
に加え、
ドラムにマルコ・ミンネマン
ギターにアレックス・マカチェク
という布陣だそうです。
まさかオリジナル・メンバーで再結成なんてのは無理でしょうけど、ドラムがビル・ブラッフォードでもテリー・ボジオでもないU.K.って・・・。複雑です・・・・。
マルコ・ミンネマンって知りません。ドイツ最強のドラマーといわれてるようですが・・・。
なんでも、2002年のアルバム『ヴェイパー・トレイルズ(Vapor Trails)』をリミックスするそうです。
ギタリストのアレックス・ライフソンによれば、「僕らはいつもこのアルバムの出来に不満だった。レコーディングに充分時間をかけられなかったんだ。でも、ようやくやり直しの機会がやって来た。と言ってもあくまでリミックスだよ。レコーディングのし直しじゃない」とのこと。
レコード契約をめぐってEMIともめていたピンク・フロイドですが、結局5年の新規契約を結んだようです。
その問題もあってか、1994年に一斉にリマスターが出たっきり、まともなリマスターが出そろっていませんでした(「狂気」のSACDなど例外はありましたが)。
たまりかねたでんど〜は、2007年に16枚組のボックス・セットを買ったりしましたが、ストーム・トーガソンの箱が目新しいぐらいで実につまらない買い物になってしまいました。
今後は、きっちりとたのんます!
イタリアン・ロックと言えばPFM。
PFM以外はいっさい聴かなくて良いと、でんど〜はずっと申し上げてまいりました。
イタリアン・プログレでなく、イタリアン・ロック。つまり、あらゆる分野を見渡しても、イタリアのロック界にはPFM以上のものはないということです。いや、全プログレ界を見渡してもそれに近いかも。PFMはそれぐらい突き抜けて素晴らしいです。
その美しさ、その繊細さ、その巧みさ。それに、紛うこと無き、あの地中海のあのイタリアンな太陽がさんさんと注ぎます!
PFMに感動できなければ、ロックは基本的に無理ということで、ほかをあたって下さい。ある意味分かりやすいでしょう?まず聴いてみる。良ければグッド!そうでなければ、時間を無駄にしないことです。
今回、そのPFMの決定版と言えるリマスターが出そろいました。
エディ・ジョブソンはなぜ「プログレッシブ・ロック界の貴公子」と言われるのでしょう?
リック・ウエイクマンやキース・エマーソンにも匹敵する華麗なるキーボードの腕前を誇り、おまけにバイオリンまで弾き、その上ルックスも抜群というスター性を持っていたエディ・ジョブソン。
1978年に結成されたスーパー・グループ「U.K.」(「憂国の四士」!) でキャリアのピークをむかえることになります。
でも80年、U.K.を解散してからはどうもエディの人生はうまくいきません・・・。
1983年、俗に「グリーン・アルバム」と言われるソロ・アルバム、「Eddie Jobson / Zinc」を出したんですが、ぜんぜん話題にもならず、93年にCD化されてもすぐ廃盤になってしまいました。85年には「テーマ・オブ・シークレッツ」という傑作ソロ・アルバムを出すのですが、これも商業的には失敗。イエスに加入し損なったり・・・。なんだか、ぜんぜんパッとしません。。。
ピーター・ガブリエル8年ぶりの新作「スクラッチ・マイ・バック」。
初のカバー集ということで、デビッド・ボウイの「ヒーローズ」やポール・サイモンの「ボーイズ・イン・ザ・バブル」、レディオヘッドの「ストリート・スピリット」などをオーケストラをバックに歌います。
でんど〜としては、正直、ガッカリをとおり越してウンザリです。
その理由は:
今回のカバー曲の作者に、ピーター・ガブリエルの曲を逆にカバーすることを持ちかけ、「相互カバー集」とする計画も進めているそうです。アイデア自体悪くはないんですが、なんだかその方法論自体にピーターの興味が集中しているようで、どうなんでしょうか?そもそも逆カバーを持ち掛けられたアーティストもちょっと困ってるんじゃないかなあ。デヴィッド・ボウイは断ったって言うし・・・。
でんど〜にとって、ピーター・ガブリエルはアイドル中のアイドルであります。
彼の在籍していた時代のジェネシスは、プログレという狭いジャンルを超え、あらゆるロック界の頂点に立つ存在だったとすら思います。
ソロになってからも、ピーター・ガブリエルは野心的実験的な作品を次々に生み出し、ロックの地平線を確実に拡大して行きました。
1983年の「プレイズ・ライブ」は、それまでのソロ・キャリアを集大成した傑作です。そのエネルギーと実験性。アフリカの密林の中で未来と過去が交錯し、人間と超人が死闘を繰り広げるような、誰も描いたことのないポリ・リズムにあふれた世界がそこに立ち現れています。
そして、1986年の「So」。全米2位。売り上げ500万枚以上の大ヒットとなりました。彼の努力は大きく報われたんです。
しかし、「So」をピークに、ピーター・ガブリエルの表現者としての個性は大きく変質して行きます。
1992年の「Us」、2002年の「Up」と極端に寡作となり、合間合間に映画のサウンド・トラックを発表する程度。
その間、しだいに鼻について行ったのは、「襟を正して聴け」とばかりの権威を全面に押し出した自意識。芸術家然としてふんぞり返った自己満足とナルシズムです。どの作品も、もったいぶって、大げさで、偉そうで、権威ぶって、どうもいただけません。
でんど〜は、ミュージシャンが音楽そのもの以外に力を入れるのを忌み嫌います。功成り名を遂げたミュージシャンが、急に芸術家気取りになったり、政治や社会的活動に走ったりするのを嫌悪します。
例えば、U2のボノやスティング。
そして、人権運動に熱心なピーター・ガブリエルも、今やそういったにおいがプンプンします。
ピーター・ガブリエルは、英国パブリック・スクール出の上流階級のボンボンです。もともと、ロック界には希有な知性も教養も育ちも兼ねそなえたエリートです。
そんな彼だって、昔はこんなカッコして歌ってたんだから。
ミュージシャンの原点は「河原乞食」ではないか?ひとさまに自分の芸を喜んでもらい、お代をいただいてなんぼだと。
ミュージシャンは音楽で勝負しろ。金持ちになってから恩返しみたいに慈善事業やったり、地球温暖化や人権問題なんか語るな。大御所面して偉そうにするな。表現の方法論に逃げるな。音楽そのものでリスナーを感動させられなくなったら去れ!
特に、ピーターの「権威」が鼻につきはじめたのは、彼の脱退後、ジェネシスがフィル・コリンズをヴォーカルにして猛烈に売れはじめた時期と重なるよう思われます。自分がリーダーだと思っていたバンドが、自分が辞めても何事もなかったように大成功しちゃってる。これは衝撃的だったはずです。自我の崩壊をまねくでしょう。すると彼は、「単に売れる」というのとちがうところに目標を置く。置かざるを得ない。そうしないと自己実現が図れなかったのではないか?ピンク・フロイドのロジャー・ウォーターズなんかも同じような感じがします。
どうしちゃったのピーター?本当はもうすっかり枯れちゃったんじゃないの??
ジェネシスの再結成の噂もずっとありますが、ピーター・ガブリエルが了承しないので実現していません。そこに、自らが状況をコントロールし悦に入っている彼の自己満足をみると言ったら嫌味すぎるでしょうか?
でんど〜としては、ピーターに早くそんな世界から目覚めて、一度でいいからジェネシスのリユニオン・コンサートをやってもらいたいものです。昔のように仮面かぶって、踊り踊って、「眩惑のブロードウェイ」の大パフォーマンスを。
もしやってくれるなら、地球上どこでも飛んで行くのに・・・。
さて、それでもコレを聴いてみようという方は:
ピーター・ガブリエルの最盛期のパフォーマンスに興味がある方は:
→「プレイズ・ライヴ」
キャリアのピークを極めたのが:
→「So」
ジェントル・ジャイアントは、一般の知名度はものすごく低いんですが、いわゆる5大プログレに次ぐ、堂々たる存在だと思います。
プログレッシブ・ロック界のランキングを勝手に認定すると、こんな感じでしょうか:
1位:ジェネシス(ピーター・ガブリエル在籍時限定)
2位:イエス(ビル・ブラッフォード在籍時限定)
3位:ピンク・フロイド
4位:エマーソン、レイク&パーマー
5位:キング・クリムゾン
6位:フォーカス
7位:P.F.M.
8位:ジェントル・ジャイアント
9位:U.K.
10位:イット・バイツ
ジェントル・ジャイアントの魅力を要約すると:
ということで、ある種「変態的」とも言える強烈な個性です。ルックス的には、ぜんぜんイケてないし(ほとんど、中世の旅芸人)、ヴォーカルは気持ち悪いの一歩手前。拒絶反応が出ちゃうと、ちょっと苦しいかも・・・。
でも、一度ハマると、とことん行ってしまいます。でんど〜は完全にハマってしまいました。。。
彼らの仰天ステージを、少しのぞいてみましょう:
ジェントル・ジャイアントの活動期間は、1970年のデビューから約10年間。11枚のスタジオ・アルバムと1枚のオフィシャル・ライブを出したのですが、レーベルが複数にまたがる上、権利関係などが今ひとつはっきりしないようで、全作品を横断するリマスターの決定版は、残念ながらまだ存在していません。
今回は、中後期の7作品がリマスターされました。
発売元のAlucard Recordsは、創設メンバーのケリー・ミネアが興したレーベル。ホームページによると、「原盤権が自分たちに戻ってきたので、可能な限りオリジナル・マスターに忠実にリマスターし販売することにした」とのこと。ジャケットに「オリジナルの1/4インチ・マスター・テープから、24bit 96kHzでリマスター」と明記されており、力が入っているのが分かります。
実際に聴いたところでは、不必要な色づけの少ない非常に優れたリマスターと感じられます。「ビートルズのリマスターにも似た良心的な仕事」との評価も見受けます。2005年、創設メンバーのデレク・シャルマンのレーベルDRT Entertainmentが、この時期のアルバムを「35周年記念リマスター」として発表していますが、音質的には今回のAlucardの方がベターという評価のようです(ただし、今回ボーナス・トラックが一切なしというのは、ちょっとさびしい・・・)。
さて、まず何と言っても、1975年の「フリー・ハンド」。
全米アルバム・チャート48位と、ジェントル・ジャイアントとしては史上最高位。名実共に彼らの最高傑作と言えるでしょう。
この「フリー・ハンド」に、彼らの強烈な個性はすべて出そろっています。パズルを組み立てたような、複雑怪奇な曲構成。人間技を超えた楽器の演奏力とコーラス・ワーク。中世クラシック風味とビシバシ変拍子。ファンキーでちょっと不気味にポップ・・・。
これにピンとこなかったら、ジェントル・ジャイアントはパスして下さい。
もし気に入ったら、1977年の「プレイング・ザ・フール」。全米89位。彼らの最盛期をとらえたライブ盤で、代表曲は、すべて網羅されています。
→ジェントル・ジャイアントの最高傑作「フリー・ハンド」のリマスターはこちらから
→ジェントル・ジャイアントの悶絶ライヴ「プレイング・ザ・フール」はこちらから
→1978年、ロンドンでの仰天ステージの全貌をとらえたDVDはこちらから
このジェントル・ジャイアントも、70年代後半に入ると苦難の道に入ります。
イエスなどのプログレが、ポップで聴きやすい方向に路線変更しつつ、それなりに生き残って行った中で、ジェントル・ジャイアントは、うまく変身できませんでした。アメリカのレーベル「クリサリス」に移籍して以降、作品としては76年の「インタヴュー」ぐらいから、どうもおかしくなっちゃいます。
慣れないポップをやらされて、のたうち回り苦しむジェントル・ジャイアント。
もともとが「中世の旅芸人」です。ポップになれるはずありません。急激に失速し、解散を余儀なくされてしまいました。
あわれ、ジェントル・ジャイアント。。。
生き残りのためとはいえ、魂を売り渡してしまっては存在意義はなくなってしまうのでしょう・・・。
最近になって、一部の旧メンバーが再結成し(「スリー・フレンズ」というバンド名)、古い曲を演ったりしているようです。ただ、中核メンバーのシャルマン兄弟が参加していないなど、なんとなく人間関係はうまく行ってなさそうな気がします。
それでは、Alucardによるリマスター7作品をまとめてご紹介します。
ヴァーティゴ・レーベルの初期4作品と、1980年の「シビリアン」は今回のリマスター対象外ですが、過去にリマスターや紙ジャケが複数存在しています。
来月には、初期作品が日本で紙ジャケ・リイシューされるようですけれど、「日本人よる日本人のためだけの紙ジャケ・リマスターSHM-CD」に拒絶反応のあるでんど〜としましては、どうもおすすめしにくいです。また、独Repertoireの2004年前後のリマスターが比較的優秀なのですが、やや手に入りにくくなっているようです。
これらのアルバムもリスト・アップします。特に、1972年の「オクトパス」は、ジェントル・ジャイアントのコア・ファンの間では最高傑作とされる向きもあり、ぜひ聴いてみて欲しいです。
さあ、みなさんも、ジェントル・ジャイアントの孤高の世界に、どうぞハマってみて下さい!
フランシス・ダナリーが「The Brand New It Bites」なる名前のバンドで、英国ツアーを始めた。これは、一体何だ?
復活の予兆については、9月にも書いたとおりだが(→こちら)、ビデオ見てみると、思いっ切りエレクトリック・ギターしている!!!ひょっとして、むちゃくちゃかっこいい。
いえ〜い!本ちゃんのフランシス・ダナリー復活か!?名前からしても、明らかに古巣It Bitesにけんか売ってる気がする。訴訟も覚悟か?!
とにかく、牧歌的な世界から肉食のプログレへ彼が戻って来てくれたのなら、こんなにうれしいことはない。
要調査。要注目!
かつて、ロックに「芸術」の夢を見たこともありました。
それが、筆者にとっての「プログレッシヴ・ロック(プログレ)」です。
クラシックが成し遂げたように、ロックだって「妥協のない芸術」を生み出せる。100年たっても200年たっても語り継がれる文化遺産・・・。
ジェネシスやイエス、キング・クリムゾンといった70年代のプログレのムーブメント。そこには、確かにそういった雰囲気と可能性がありました。
ポップスの常識を超えて、曲がどんどん長くなって行く。10分、20分、30分。LP(なつかしい!)の片面全部で一曲なんてのが出てきました。
先駆的なのはイエス。1972年の記念碑「危機」は、正に片面一曲。続く「海洋地形学の物語」は、LP2枚組みで片面一曲づつ。計4曲。マーラーの交響曲にも匹敵する堂々たる「ロック・シンフォニー」です。
長いだけでなく、曲造りも独創的になって行きます。それまでのロックン・ロールに、クラシックやジャズなどさまざまな要素が加わる。バンド・メンバーが、さまざまな楽器をとっかえひっかえ演奏する。エレクトリック・ギターから生ギター、シタールまで。シンセサイザーの本格的導入もここから。分厚いコーラスも加わる。
曲の構成もひじょうに「構築的」になって行きます。主題があって、変奏曲的に展開して、間奏曲があって、大団円を迎える。一分の隙もない構成。それを表現できる各メンバーの高い演奏力。
→イエスの「危機」については、「音楽の殿堂」もご覧下さい。
クラシックに足りないのは「リズム感」です。決定的に「ビート」が欠けています。
当たり前です。
ドラム・セットなんてありません。ティンパニーがド〜ン!シンバルがシャ〜ン!トライアングルがチ〜ン!
あくびが出ます。
黒人音楽がもたらしたリズム。シャズのスイング。ロックのアフタービート。近代ポピュラー音楽の核心は、そのリズムにあります。グルーヴこそすべて!
筆者が、ずっと願っていること。それは「クラシックの音楽性と、現代のリズムを合体できないか」ということ。「強烈なグルーヴの上に、クラシックの荘厳な音響が乗っかる」。それが、筆者の「理想」とする音楽なんですけれど・・・。
その片鱗が、プログレでした。
例えば、フォーカスの「ハンバーガー・コンチェルト」。
フォーカスは、オランダが生んだ唯一の「世界的に成功した」ロック・バンドです。ヴォーカルなしのインストゥルメンタルですが、超絶技巧のギターと、クラシックをルーツにした革新的な曲造りで、熱狂的ファンを獲得しました。
彼らが74年に発表したのが「ハンバーガー・コンチェルト」。LPの片面を埋め尽くしたのが、表題曲です。
クラシックとの融合をめざしたロックは多いですが、これほど有機的に合体し、昇華させた例は他にありません。
なんせ、まず冒頭が、ブラームスの「ハイドンの主題による変奏曲」から始まるんです。リズムが胎動し始めると、ぐぐっと「ロック的」に盛り上がります。どこか中世・バロック時代にも通じる格調を秘めつつ、フィナーレは「カンツォーネ」的に炸裂。何度聴いても、感動また感動です。
これこそ、「クラシックの音楽性と現代性との合体」。ひとつの極地がここにあります。
さわりをライヴ映像で見てみましょう。
クラシックとの融合という意味では、エマーソン・レイク&パーマーも、その筆頭です。
彼らは、わりと「そのまんま」クラシックの名曲を取り込みました。何といっても有名なのは「展覧会の絵」。ムソルグスキーの組曲を3人編成で丸ごと実演。世界中で大ヒットさせます。
彼らが下敷きにしたクラッシックは多々あって:
・バルトークの「アレグロ・バルバロ」(ファースト・アルバム「未開人」)
・ヤナチェクの「シンフォニエッタ」(ファースト・アルバム「ナイフ・エッジ」)
・チャイコフスキーの「くるみ割り人形」(展覧会の絵「ナット・ロッカー」)
・コープランドの「ロデオ」(トリロジー「ホウダウン」)
・チャールズ・ヒューバート・パリーの「エルサレム」(恐怖の頭脳改革「聖地エルサレム」)
・アルベルト・ジナステラの「ピアノ協奏曲第1番」(恐怖の頭脳改革「トッカータ」)
・コープランドの「庶民のファンファーレ」(ワークス「庶民のファンファーレ」)
など、比較的近代の作品が多く採り上げられました。
→エマーソン・レイク&パーマーについてはこちらもご覧下さい。
さらに、「クラシックの精神」「芸術性」という意味で、最も高見に登ったといえるのがジェネシスです。
彼らは、既存のクラシックを編曲するのではなく、全てオリジナルで勝負しましたが、その楽曲自体が真の意味でクラシックに匹敵する芸術性をそなえていました。頂点が「月影の騎士」。格調あふれる曲造り。複雑できめ細かい構成美。ダイナミックな変拍子のリズム陣の上を疾走するシンセサイザー。筆者の理想が実現した想いです。
→「月影の騎士」については、さらにこちらから
ひとときの「夢」を見させてくれたプログレッシヴ・ロック。今は、見る影もありません。
イエスなど、歳とったメンバーが同窓会的に、創造性の枯れ果てた音楽を再生産しています。後継者も生まれません。プログレの「様式」だけをパクったメタル系バンドなど多数出てきましたが、パターン化した「タコ壷」は創造性とはほど遠いです。
いつかまた、真の芸術が生まれることを願いながら・・・。
さて、ご紹介してきた「プログレの名盤」を最後にまとめました。色々なバージョンが出回ってますけれど、でんど〜の推薦盤なら確かです!ロック・ファンはもちろん、クラシック・ファンの方々にこそ、ぜひ聴いていただければと思います。
いったい、いくら買わされるんでしょうか・・・。ロバート・フリップの錬金術に。。。
キング・クリムゾンのデビュー40周年ということで、「クリムゾン・キングの宮殿」「リザード」「レッド」の3作品が出ます。
今回の特徴は:
・DVD オーディオによる高音質、5.1chマルチ・チャンネル仕様
・2009年リマスター(「レッド」のみ2004年)
・ボーナス・トラック
・一部、特典映像
といったことで、さすがのフリップ翁も、「オマケ」なしではもう錬金術は無理と判断したのでしょう。
話題は、ポーキュパイン・ツリーのスティーヴン・ウィルソンがマルチのミックスを担当したこと。彼が現代の「プログレ界」で、存在感を増しつつあるのが分かります(ポーキュパイン・ツリーの音楽自体は、どうもピンと来ませんが)。まあ、彼には伝説のクリムゾンに接近するというメリットがあり、フリップには「若い血」を導入するという思惑があって、コラボが成立したのでしょう。
さて、とにかく買わざるを得ないんで、まず先行販売の「レッド」を入手しました。一体何種類の「レッド」持ってるかな・・・。LPまで入れると、とんでもない枚数です。
で、うれしい驚きはボーナス映像。フランスのTV番組の映像で、海賊版では出回っていたようなんですが、私は初めて見ます。何といっても、この時期のクリムゾンのライブが見られるのは素晴らしく、特に、若きビル・ブラッフォードの元気な活躍ぶりに涙しました。変な特殊効果でシラケる部分もありますが、時代なんだからしょうがないでしょう。
一方、DVDオーディオの方はいまひとつで、マルチといっても、基本的に三人編成ですから、なんてことはありません。ボーナス・トラックも初出とはいえ、制作途中というだけで、これまた中途半端なだけです。
ということで、映像を除けばどうしてもという必然性はあまり感じられませんが、私のように買ってしまう人は買ってしまうんでしょうねえ。
→「レッド」については「音楽の殿堂」もご覧下さい
→「宮殿」への投票(「名盤の殿堂」)はこちらから
尚、この3作に加えて、「クリムゾン・キングの宮殿 デビュー40周年記念エディション完全限定盤 ボックス・セット」というのも出るらしいです。6枚組。全部「宮殿」。。。こうなると、もう「怪物」としか言いようがありません。さすがにお腹いっぱいなので、今回はパス・・・。
ジェネシスの発掘ボックス・セット・シリーズもいよいよ終盤ということで、今回はライヴ音源の集大成です。
下記4作品にボーナス・ディスクがついて、CD8枚、DVD3枚の全11枚セット。
Live(1973年)、Seconds Out(1977年)、Three Sides Live(1982年)、The Way We Walk(1992年)。
ジェネシス・ファンなら問答無用でマストなのですが、さて。
まず、長所は:
・全作品ともリミックスとリマスターが施され、今まで音質面に問題あるとされた初期作品(特に73年の「Live」)を初め、すべてが高音質でよみがえった。
・5.1マルチ・チャネルのDVDオーディオは臨場感たっぷり。
・ボーナス・ディスクで、73年ピーター・ガブリエル在籍時のレインボウ・シアターでの音源が、ワンステージ分、全9曲出そろった(その内、初出は4曲。ほかは98年の「アーカイヴ」で既出)。アルバム「月影の騎士」発表後、絶頂期の演奏が堪能できる。特に「シネマショウ」には、ひたすら涙。。。
・豪華ブックレットもついて、多数のライヴ写真が楽しめる。インタヴューも載っている。
ちょっと不満な点は:
・73年の「Live」は、アメリカのラジオ番組「King Biscuit Flour Hour」向けに収録されたものだが、「サパーズ・レディ」だけ、今まで未公開。今回もなぜか収録されていない。解説書によると、「音源はあったが、レインボウ・シアターの方が良かったので、そっちにした」とある。何を考えとんじゃ!そっちは既出。重なってもいいから、完全版を聴かせてくれ!(ちなみに筆者は、高校生の時この「Live」で初めてジェネシスに出会いました。音質が悪いと言われてますが、むしろ、霞がかかったようなサウンドが何ともミステリアスで、恍惚としてました。今回、リミックスでクリアーになりすぎて、正直ちょっと違和感あります・・・。)
・レインボウの初出4曲の内、「ウォッチャー・オブ・ザ・スカイズ」と「ミュージカル・ボックス」の2曲だけCDに入っておらず、DVDオーディオのバージョンしかない。CD1枚に入り切らなかったからだと思うが、だったら2枚組にせよ。基本的に、正規音盤と言えば、まず「CD」でしょーが!
・75年の「眩惑のブロードウェイ」から5曲がボーナス・トラックとして入っているが、これは上記「アーカイブ」で既出。ありがたくも何ともない。こんな中途半端なの入れるんだったら、別のにして!(例えば72年BBCとか)。
・ニック・デイヴィスのリミックスは、前から気になっていたが、多少独特な感じがあり、今ひとつ。特に、ドラムがクリアーになるのは結構だけど、ややバランスが大きすぎるのと、シンバル等金モノが耳につきすぎる傾向あり。これは、大御所フィル・コリンズに気を使ってるのか?
・ジェネシスのメンバーはトニー・バンクスとマイク・ラザフォードを中心に、この発掘作業に関与しているらしいが、どうもリミックス等についてはニック・デイヴィスに丸投げしているようで、どうかなと思われる。
ということで、ディープでコアなファンには、ほんの少し「愛」が足りない感じがするのが残念です。まあ、80点ってところですかね。
これは、アーティストによって、「ボックス・セット」というものをどう考えるかに拠る部分が大きいと思います。「恩返し」と考えるか、「さらなる金儲け」と考えるか。ジェネシスほどビジネスとしても成功を収めたバンドの場合、どうしても売り上げのハードルが高くなり過ぎて、単なる「マニアへの恩返し」だけではなり立たないという事情があるのでしょう。そういう意味では、コアの旧ファンの要望にも応えながら、ギリギリのバランスを取ったということで、ある程度やむを得ないのかもしれません。
さて、発掘シリーズの最後はジェネシスの映像作品を集めた「Movie Box 1981−2007」というのが11月に出るらしいです。一瞬、ドキッとしましたが、年代で明らかなとおり、全てフィル・コリンズ時代の過去のDVDの焼き直しのようです。
そんなものに、一切関心ありません。
ピーター・ガブリエル脱退後のジェネシスは、本当のジェネシスとは呼べないと固く信じております!
いつの日か、「眩惑のブロードウェイ」のフル・ステージDVDが観られる日が来ることを夢に描きながら・・・。
「イット・バイツ(It Bites)」ホントに好きでした。
というか、好きです。
80年代のプログレでは、ダントツでしょう。
大御所(ジェネシス、イエス、EL&P、ピンク・フロイド、キング・クリムゾン)に次ぐほど、と言ってもイイです(やっぱり、PFM、フォーカス、ジェントル・ジャイアントの次ぐらいかな・・・)。
それぐらい、惚れ込んでおります。
最高傑作は、「ワンス・アラウンド・ザ・ワールド」。必聴です。
そのIt Bitesを引っ張って行ったのがフランシス・ダナリー。
ピーター・ガブリエルを思わせる、ちょっとクスんだクセのあるヴォーカル(実際、フィル・コリンズ脱退後、ジェネシスのオーディションに参加)。あくまでもロック・フィーリングを失わない、エネルギッシュなギター・ワークで、「若さに満ちあふれた、ポップなプログレ」を展開してくれました。
フランシス・ダナリーは、90年にIt Bitesを脱退(最近、フランシス抜きで再結成しましたがイマイチです・・・)。
以降、これまでに8枚ほどソロ・アルバムを出してますけど、はっきり言って、売れてる状況とはほど遠いです。アコースティック・ギターの弾き語りといった、味はあるけど地味な活動ぶり。ロバート・プラントのツアーに参加したのが、ハイライトと言えるぐらいでしょうか。
ところが、2005年になって、動き始めます!
イエスのクリス・スクワイアとピーター・バンクスの在籍していた伝説のプログレ・バンド「The Syn」が再結成。そのツアーにダナリーが参加したというわけです。
さらに、The Synは今年に入ってニュー・アルバム「Big Sky」をリリース。フランシス・ダナリーが、プロデューサー、コンポーザー、ギタリストとして参画し、アコースティックな現代的プログレを生み出しました。
ところが、彼はまた脱退。。。今度は、「New Progressives」という、意味ありげな名前の新バンドを結成です。
要するに、ひとところに落ち着けないヒトなんですね。
とにかく、暴れはじめそうなフランシス・ダナリー。要注目です!
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