そして、「プレシャス」見ました。

2010 年 2 月 15 日 コメントはありません

preciousアカデミー賞の候補作品をすべて見てしまおうという試みですが、ついに10作め、「プレシャス」にて完走しました。

原題を「Precious: Based on the Novel “Push” by Sapphire」と言い、1996年に発表されたサファイアという女流作家の小説「プッシュ」を映画化したものです。

これには衝撃を受けました。

ハーレムの黒人貧困家庭に住む16歳の少女プレシャス。彼女の身の上と毎日の生活は、我々の想像を超えてタフ。というか、想像を絶します。「プレシャス(いとしい、かわいい、貴重な)」という、主人公の名前自体が哀れをさそいます・・・。

悲惨な上にも悲惨。幼い頃からの夢を胸に描く、彼女の明日に光明はあるのか?

主役は、本作でデビューするガボレイ・シディビー。オスカー主演女優賞にも堂々のノミネート。ほかに、母親役のモ・ニークも助演女優賞の候補に。マライア・キャリーがノーメイクで出演しているのも話題です。

アカデミー賞以外にも、ゴールデン・グローブ賞ほか軒並みノミネート。ロングラン上映で、売り上げ50億円にせまる勢いです。オープラ・ウィンフリーなど黒人社会のオピニオン・リーダーたちの絶大なバックアップも受けており、なかなかヘヴィー級のオスカー候補作品と言えます。

つらくて、厳しくて、たまらない映画ですが、米国社会の病巣を描くだけではない、人間性の根源に触れるドラマ。見ておく価値は大きいと思います。

日本ではゴールデン・ウィークに公開予定のようです。

カールじいさんの空飛ぶ家(「Up」)見ました

2010 年 2 月 15 日 コメントはありません

up遅ればせながら、「カールじいさんの空飛ぶ家 (Up)」をレンタル・ブルーレイで見ました。

いや〜、ホントよかったー。

ピクサーまたやってくれたな。ありがとー、って感じです。

冒頭の10分ぐらいのエピソードで、完全に胸キュンです。目頭熱くなりっぱなし。アニメ映像にはさらに磨きがかかり、完璧を超えています。3D版を劇場で見れなかったのが残念です。

世界興収はすでに700億円を突破。Rotten Tomatoの評価は98%です!

アカデミーにも作品賞を含む5部門でノミネート。アニメが作品賞の候補になるのは、ディズニーの「美女と野獣」以来、史上2回目だそうです。

ピクサーには本当に感心させられます。これだけ質の高い作品をコンスタントに発表し続け、ぜんぶメガ・ヒットさせてしまう。ディズニーに買収されたあとも、しっかりその精神を受け継いで。スティーヴ・ジョブズの精神を。

ただ、最近ちょっとどうかなと思うところもありました。

WALL・Eウォーリー)」です。

あれは良くなかったですね。無理矢理のセンチメンタリズムに、ぜんぜん感情移入できませんでした。まさにディズニー的な「感傷」で、「こりゃやばいぞ、やっぱり買収されちゃったからだ」とも思いました。どんなにヒットしようが、アカデミー(長編アニメ映画賞)を穫ろうが、あれはイマイチでした。

ピクサーは、CGアニメの黎明期から無謀といわれるような冒険を続け、映像の革新を成し遂げてきました。

でも、常にそのコアにあるのはストーリーなんです。どの作品も、脚本を練りに練る。一本平均で2年はもみにもむそうです。だから面白いんです。だから感動できるんです(「映像」しかないアバターに反省してもらいたいです。しつこくてすみません)。

そう意味で、「カールじいさんの空飛ぶ家」のすごいところは、「おじいさん」が主人公ということでしょう。老人が主人公の映画で、これほどヒットした作品ってあったでしょうか?「ドライヴィング・ミス・デイジー」?。そこに、ピクサーの挑戦者魂を見ます。大きなリスクをとっています。

すべてを成功に導いたのは、やはりストーリーでしょう。(ただ、ちょっと課題はあります。冒頭のエピソードは最高なのですが、それ以降ややありきたり。それなりに冒険物語にしないといけないという、「おきまりの構図」。まあしょうがないですけどね。大ヒットを運命づけられてるんですから。)

オスカーの作品賞まで穫ることはないでしょうけれど、どこまで頑張るか。3月7日がまた楽しみになってきました。


さて、ピクサー・アニメーション・スタジオのこれまでの作品(長編のみ)のリストです。でんど〜が特に愛するのは「ファインディング・ニモ」と「Mr. インクレディブル」。あまりにも素晴らしくて、素晴らしくて・・・。(< >は世界興行収入。単位:百万ドル)

・トイ・ストーリー Toy Story (1995年)<$359>
・バグズ・ライフ A Bug’s Life (1998年)<$358>
・トイ・ストーリー2 Toy Story 2 (1999年)<$485>
・モンスターズ・インク Monsters, Inc. (2001年)<$524>
・ファインディング・ニモ Finding Nemo (2003年) <$853>
・Mr.インクレディブル The Incredibles (2004年)<$631>
・カーズ Cars (2006年)<$462>
・レミーのおいしいレストラン Ratatouille (2007年)<$621>
・WALL・E/ウォーリー WALL-E(2008年)<$534>
・カールじいさんの空飛ぶ家 Up(2009年)<$723>


パット・メセニーの新作「オーケストリオン」 いただけません。。。

2010 年 2 月 14 日 コメントはありません

pat-metheny-orchestrion1パット・メセニーのソロ新作は、「オーケストリオン」という「生楽器の自動音楽演奏装置」をフィーチャーしています。

これは、まさにジャケット写真のとおりで、オルゴールとか、西部劇に出てくる紙のロールで自動演奏するピアノとかのイメージでしょう。コンピューターなど現代の機器を一切使わず、たくさんの生楽器をパットが一人であやつり、合奏するというところが味噌のようです。

興味津々で聴いた「意欲作」。

まず、「あれっ?これって、いつものパット・メセニーと同じじゃないの?雰囲気といい、楽曲構成といい・・・。」というのが第一印象です。

となると、大きな疑問が湧いてきます。

「パットはなぜ、一人で苦労してこんな大仕掛けで、いつもと同じような音楽を演ってるの?」と。

ほかの人間と合奏するよりも、コンピューターでやるよりも、この機械の方が「良い演奏、良い音」、あるいは「独特な演奏」ができるなら分かるんです。でも、出来上がった音楽は、いつもと同じようで、いつもよりは特に良くありません。リズムも平坦ですし、ニュアンスにも多少欠けます。あたり前です。機械の自動演奏なんですから。

とすると、一体なんだ??まさか、パットの自己満足???ひょっとして、エコロジーとか、地球にやさしいとか???そいつは嫌ですね。パットも、功成り名を遂げて、そんなことにしか興味が湧かなくなったのか?

パット・メセニーはいつも生真面目で、優等生だから、いつかそっちの方に行ってしまうんじゃないかと恐れてました。ミュージシャンは、その生み出す音楽が全てなのであって、その「過程」には一切意味はないのですよ、パット・・・。

パット・メセニーって偉大なワン・パターンなんだと思います。ギターの音色はデビュー以来一切変わりません。作曲のコア部分も、実は同じです。そこを、ライル・メイズと一緒に格闘してきたんですが、その方向は基本的に「複雑化、大規模化」でした。その極地が、2005年の「ザ・ウェイ・アップ」。ただ、これも一見斬新に聴こえますが、実は今までの彼の音楽を極限まで複雑・多重化しただけで、そこに音楽の「革新」はなかったんです。

結局、パットの最高傑作は「サン・ロレンツォ」。ピークは、80年代終わりの「レター・フロム・ホーム」の頃まで。それ以降、実はどんどん煮詰まって行く過程だったんじゃないか?。誰よりも、パット自身が、それを自覚してるんじゃないか?

そう想って聴くと、深刻です。

その解決策が、「一人で自動演奏」というのはが違うんじゃないか、ということです。ワン・パターンならむしろ、もっと多くの異能のミュージシャンと他流試合をするとか?たとえば、チック・コリアがバンジョーの名手ベラ・フレックと演ったように。

4月公演のチケットも入手しました。この自動機械楽団を、とくと見定めてやろうじゃないの。結論をはそれからかな・・・。

頑張れ、パット!


それでも、「オーケストリオン」を聴いてみようかという方はこちらです。

コーエン兄弟の「ア・シリアス・マン(A Serious Man)」見ました。

2010 年 2 月 14 日 コメントはありません

a-serious-manアカデミー賞候補にもなっている、コーエン兄弟の新作「ア・シリアス・マンA Serious Man)」を見ました。

ひとことで言って、「ユダヤ漬け」の特異な映画です。

ユダヤ人であるコーエン兄弟が、アメリカのユダヤ人ファミリーを題材に、ユダヤ人の風習・風俗をおりまぜて、徹底的にユダヤまみれの世界を描きます。

ユダヤ人でないでんど〜には、ただ異様というだけで、ほとんど何も理解できない状態です。アメリカの批評家たちのあいだでも、「いくら何でもユダヤすぎる」「しかも、ユダヤ人を馬鹿にしてる」といった声が上がっているようです。

日本での公開予定も、まったく無いようですね。

なら、なんで、これがアカデミー賞候補なの?

ストーリーはいつものコーエン兄弟丸出しで、少し歯車が狂いだしたら、どんどんおかしくなって行き、最後は大きな悲劇が待っている(待っていそう)というもの。でも、全体的に、おもしろおかしく組み立てられて、摩訶不思議な気持ちになって、劇場をあとにするという。人間社会の不条理。ま、そういうことなんでしょう。

2007年、「ノーカントリー」でアカデミー賞3部門を獲得したコーエン兄弟。富も名声も完全に手中に収めました。

その彼らがシャレで作った映画。それが、この「A Serious Man」なんだと思います。完全に脱力気味に、深く考えず、作り飛ばしたと。

それでも、ここまでの完成度を達成し、一貫したメッセージ性を生み出し、オスカーにもノミネートされてしまう。

コーエン兄弟の底力、恐るべし・・・。

さて、でんど〜の好きな順にコーエン兄弟の作品を並べました。どれもこれも傑作としか言いようがありません。ご参考にどうぞ:

1 1996年 『ファーゴ』 - Fargo
2 1991年 『バートン・フィンク』 - Barton Fink
3 2007年 『ノーカントリー』 - No Country for Old Man
4 1994年 『未来は今』 - The Hudsucker Proxy
5 1990年 『ミラーズ・クロッシング』 - Miller’s Crossing
6 2008年 『バーン・アフター・リーディング』 - Burn After Reading
7 2000年 『オー・ブラザー!』 - O Brother, Where Art Thou?
8 1987年 『赤ちゃん泥棒』 - Raising Arizona
9 1984年 『ブラッド・シンプル』 - Blood Simple
101998年 『ビッグ・リボウスキ』 - The Big Lebowski

アラン・ホールズワース 新盤「ライヴ」出ました!

2010 年 2 月 13 日 コメント 3 件

holdsworth_tony我が愛する、史上最高のギタリストアラン・ホールズワース。新盤ライヴ2枚組CD、「Blues for Tony」が届きました。

といっても、これは2006年のパフォーマンス。故トニー・ウィリアムスをしのんで、縁あるメンバーが集まったもの。2007年に発売されたDVD「Allanholdswroth & Alan Pasqua」と同じ次期、同じメンバーです。

ただしDVDが、2006年9月29日、カリフォルニア、オークランドの「Yoshi’s Jazz & Sushi Club」でのステージを収録したのに対し、CDはこのツアーからベストな演奏をピックアップし編集。従って、音自体は別であります。

ファンなら、当然、DVD & CD両方持っていなければなりません。。。

メンバーは、キーボードにアラン・パスクァ、ドラムがチャド・ワッカーマン、ベースがイエロー・ジャケッツジム・ハスリップ。悪かろうはずないでしょう。

曲目は次のとおりで、CDとDVDともほぼ同じですが、CDの方が2曲多くなっています:

CD1
1. Blues for Tony
2. The Fifth
3. It Must Be Jazz
4. Fred (*)
5. Guitar Intro(CDのみ)
6. Pud Wud

CD2
1. Looking Glass
2. To Jaki, Geroge and Thad(CDのみ)
3. San Michele
4. Protocosmos (*)
5. Red Alert (*)


アラン・ホールズワースの通常のライヴと異なるのは、これが、70年代中盤に2枚のアルバム(75年「Believe It」76年「The Million Dollar Legs」)を残したトニー・ウィリアムスのフュージョンバンド、「ニュー・ライフタイム」の曲(*マーク)を中心にしていることです。

特に、当時の同僚アラン・パスクァのキーボードが結構目立つので、少々雰囲気は異なります。ただ、パスクァのプレイ自体はエレピ中心で、いかにも(フランス系?)白人の大学助教授という品の良いもの。違和感は全くありません。

ホールズワースの代表曲「Pud Wud」と「Looking Glass」もあり、結局ホールズワースが弾きまくってしまうので、全体的に彼の色一色にほぼ染まっています。

さらに、盟友チャド・ワッカーマンが加われば、もう丸っきり二人のあの世界です。

トニー・ウィリアムスは、言うまでもなく、マイルス・デイヴィスを支えた名ドラマーなのですが、時代がフュージョンに移行する中で、その波に乗り切れず、晩年はイマイチ活躍できませんでした。彼の問題は、4ビートでは天才的なのに、16ビートは全くダメだったこと。チャド・ワッカーマンが叩くと、当時の曲も別の作品のように生き生きとして来るのが、何とも皮肉であります。

CDは録音状態も非常に良く、アラン・ホールズワースの正規盤ライブとしては、最新鋭の音を堪能することができます。


新盤ライヴ「Blues for Tony」はこちらから

ライヴDVDはこちらです

ニュー・トニー・ウィリアムズ・ライフタイムはこちら



ところで、こんな映像を見つけました。

ホールズワースがテリー・ボジオと演ってる・・・。ベースはトニー・レヴィン?!その名も、「Terry Bozzio - Holdsworth -Levin -Mastelotto」。。。。むむむ、なんとすさまじい・・・。あれ?、これ日本?え?2008年からこのメンツで演ってるの?

ぜんぜん、知らなかった・・・。

最近は、西海岸の方を回っているらしい・・・。見たい。なにがなんでも見たい・・・。(それにしても、マステロットさんの姿が見えませんね。そりゃ、テリーがこんだけスペースとっちゃうと、ステージにも乗らなかったでしょう。だいたい、なんでツイン・ドラムにする必要あるの・・・?)

「ハート・ロッカー」(The Hurt Locker)アバターを倒すか?

2010 年 2 月 9 日 コメントはありません

hurt-lockerアカデミー賞は、予想どおり「アバター」が圧倒的に優勢なのですが、「ハート・ロッカー」を押す声も増しており、ここへ来て「五分五分」という予想すら出てきました。

例えば、今週号のTIMEでは、アカデミー賞候補の10作品を、次のように受賞の可能性順に並べています:

1 アバター
2 ハート・ロッカー
3 イングロリアス・バスターズ
4 プレシャス
5 マイレージ・マイライフ
6 第9地区
7 17歳の肖像
8 カールじいさんの空飛ぶ家
9 しあわせの隠れ場所
10ア・シリアス・マン

その上で、「ハート・ロッカーは、米軍の爆弾処理班を描いたその爆発的な戦争ドラマで、オスカーを懸けアバターと互角に戦うことだろう」と、事実上の一騎打ちを予想。

実際、ハート・ロッカーは、アバターと同数の9部門にノミネート(作品賞、監督賞、主演男優賞、脚本賞、撮影賞、編集賞、作曲賞、音響編集賞、録音賞)。また、オスカーを占うとされるアメリカ製作者組合(PGA)賞も、先日、堂々受賞しています。

まさに、強力な対抗馬におどり出たハート・ロッカー!

特に、イラクからアフガニスタンまで、戦争状態を続けるアメリカの世評にも合うと、その優位を予想する向きも。

さらに、キャスリン・ビグロー監督が、ジェームズ・キャメロンの別れた奥さんというのも話題のひとつ。彼女が監督賞、キャメロンが作品賞、またはその逆で、痛み分けという予想もあります。

なにもかも対照的な「アバター」と「ハート・ロッカー」。前者が世界売り上げ2000億円を突破したのに、後者はたったの10億円弱。もし「ハート・ロッカー」が受賞すれば、史上最も売り上げの少ないオスカー作品という栄誉も手にするそうです。

でんど〜も、「ハート・ロッカー」のリアルでクールな戦争描写に脱帽しました。宿敵(?)「アバター」を倒してくれるなら、こんなに痛快なことはありません。

アカデミー賞の発表は3月7日です!

(日本でも、いよいよ3月6日に公開。みなさん、なにがなんでも見て下さい!!)





<映画のチケットは、こちらからどうぞ>

アカデミー賞候補「17歳の肖像(An Education)」見ました。

2010 年 2 月 8 日 コメントはありません

an-educationアカデミー賞の候補作品については、すでにご存知のとおりですが、でんど〜は、3月7日の発表までに、候補10作品をぜんぶ見てしまおうと思っております(どうせ、アバターで決まりだろうけど・・・)。

残るは次の四つ:

17歳の肖像(An Education)
プレシャス
ア・シリアス・マン
カールじいさんの空飛ぶ家 (Up)

ということで、まず「17歳」。

イギリスの女子高校生が年上の男性と恋に落ち、突然、経験したことのない大人の世界に旅立って行くのですが・・・。なかなか素敵で、ロマンチックな作品であります。

最大の魅力は、主演のキャリー・マリガン。24歳で、ちょっと高校生役はつらいところもあるけれど、とても可憐で知的なヒロインを演じました。主演女優賞にもノミネート。将来楽しみな新星と言えます。

ただ、ストーリー自体はやや無理があるような気がしたのと、彼女の恋人役(ピーター・サースガード)があまりにも中年っぽくって・・・。ちょっとどうかなという感じです。アカデミーは、まあ候補どまりでしょう。

日本でも4月公開のようですね。もちろん、見ておいて損はない作品です。

さて、次は?

<映画のチケットは、こちらからどうぞ>

ザ・フー:スーパー・ボールに登場!

2010 年 2 月 8 日 コメントはありません

the_who1フロリダで開催された「スーパー・ボール」。

アメリカ中を騒がす最大のフットボール・イベントですが、ゲームの前半と後半を結ぶ「ハーフタイム・ショー」も大きな話題です。

去年はブルース・スプリングスティーン、一昨年はトム・ペティー、2007年プリンス、2006年ローリング・ストーンズ、2005年ポール・マッカートニーといったキラ星のような面々がステージを飾ってきました。

そして、今年は「ザ・フー」。

「えっ?フー??」正直そう思いました。

もちろん、我ら世代からすると文句なしの大御所なのですが、全国放送のTVショーに「今」出るって、はっきり言ってそれほど知名度あるの?世代的にも、ほんとにイイの?という、心配にも似た気持ちです。アメリカの若い連中に聞いてみても、みな「ザ・フーって誰?」って感じで、ほとんど知られてません・・・。「確か、死んだですよね?」とか。。。


大丈夫かなー。


で、ザ・フーのパフォーマンスですが、まず、強烈なカラー照明の円形ステージにびっくり。さすが金かかってる。ピート・タウンゼントの生ギターのカッティングから「ピンボールの魔術師」で幕を開け、「ババ・オライリー」「フー・アー・ユー」「シーミー・フィールミー」「無法の世界」と代表曲を立て続けに演奏。ひたすら疾走の15分弱でありました。もう、受けてるとか受けてないとか関係ありません。会場から合唱が出たりして、それなりに盛り上がっているよう(映像をどうぞ)。

その後いろいろサーチしてみましたが、評判はそれほど悪くなかったです。一部で、「つまらん!(Boring!)」とか、「ロジャー・ダルトリーの声が全然出てなかった」とか、「ピートのギターがメチャクチャ」とかいったコメントも見受けられますが、まずまずです。

アメリカで大ヒットしたテレビ番組「CSI」で、ザ・フーの曲(「無法の世界」「フー・アー・ユー」「ババ・オライリー」)が使われたのも大きかったかもしれません。「あー、あれこのバンドの曲だったの?」みたいな・・・。

さて、そもそもハーフタイム・ショーに、なんでブルース・スプリングスティーンとかプリンスとか、大物だけどピークを過ぎたアーティストばっかり出るのかなと思ってたんですが、2004年の大問題が原因っていう説があるそうです。

ご記憶かもしれませんが、2004年はジャネット・ジャクソンジャスティン・ティンバーレイクのコンビ。それで、ショーの最後にジャネットが胸を露出してしまったという・・・。故意か事故か白黒ついてませんが、そりゃジャネットのやらせでしょー。これが、全米を揺るがす大騒ぎになりました。「青少年も見るスーパー・ボールで、いったい何を考えておるんじゃ!けしからん!」ということで苦情殺到。アメリカって、こういうところ超保守的なんです。

その保守的な発想で、それ以降の登場アーティストが「枯れた大物」ばかりになっちゃったんじゃないかと。テレビ局も保守的ですからねー。あり得る話だなー。

フーも、もうギター壊さないし、ドラム倒さないし、マイクぶん回さないもんねー。充分、保守的です・・・。

ま、そんなことを想いながら、ザ・フーにひと安心したでんど~でした。


*ザ・フーの代表的アルバムを下にご紹介します。まずはとにかく「Who’s Next」から聴いて下さい。2003年の2枚組「Delux Edition」が音質的にもボーナス・トラック的にも断然おすすめ。

「失われた時を求めて」6巻まで来ました・・・。

2010 年 2 月 7 日 コメント 4 件

e5a4b1e3828fe3828ce3819fe699826第三篇 ゲルマントの方 II」第6巻を読みました。

ふー。

読み終えて衝撃の事実を知りました。「失われた時を求めて」ってのは、全10巻と固く信じ込んでたんですが、なんと13巻だと・・・。たはっ・・・。まだ半分も来てないんだ。。。。

5巻を読んだのが去年の12月17日だから、一冊読むのに2ヶ月弱かかったことになる。ってことをは、残り全部読むのに、え〜と、あと1年と2ヶ月。。。。。。


ふ〜。

分量のことばかり書きましたが、実は、ストーリーの方は相当盛り上がって来ております。

この「ゲルマントの方」。後編に来て、ようやくプルーストが一体何を書こうとしているのか、分かってきた気がします。

とにかく、ほとんど一巻すべてを費やして描かれるのが、「フランス社交界における才気(エスプリ)」。その究極の存在として君臨する「ゲルマント公爵夫人」。その壮大なる空虚。

さらに、プルースト自身の屈折ぶりが明瞭にあらわれる「ユダヤ人」と「同性愛」のテーマ。特に後者については、ますますのっぴきならない気配を秘めながら、次巻へ続きます。

次巻のタイトルは「ソドムとゴモラ」。言うまでもなく、聖書に現れる酒池肉林の街。神の怒りをかって崩壊したという。ということで、物語はいよいよその暗黒の世界へ奥深く入り込んで行くのでしょう。

人間の底知れぬ内面。そのすべての側面を妥協なく書き記すこと。

さらに、プルースト先生に食い下がって行くことにしましょう。。。。っていうか、今さらもう引き返せない・・・。

長旅の道連れ募集中!「失われた時を求めて〈1〉第一篇 スワン家の方へ〈1〉 (集英社文庫ヘリテージシリーズ)はAmazonで。

ジェフ・ベックさまの新作が出ます!

2010 年 2 月 5 日 コメントはありません

jeff_beck-emotions「最近ますます絶好調」とお伝えしたばかりのジェフ・ベックさまですが、3月に新作「エモーション・アンド・コモーション」が出ます。

スタジオ盤としては、2003年の「Jeff」から7年ぶりですけれど、その間ライヴも2枚出たし、ブルーレイ/DVDも出たしということで、ご無沙汰感は全然ありませんでした。というか、最近、さらに現役感に満ちあふれ、新たな黄金期をむかえている感じさえします。

例えば:

さて、新作は、最近のツアーの定番メンバー、ヴィニー・カリウタタル・ウィルケンフェルド嬢、そしてジェイソン・レベロを従え、ゲストにジョシュ・ストーンらのヴォーカル陣を加えています。さらに、オーケストラでオペラの名曲(プッチーニの『トゥーランドット』!)に挑戦するなど、バラエティーに富んだものとなっているようで、むちゃくちゃ楽しみです。

当然、予約注文しましたので、手に入りしだいレポートします。お待ち下さい。


ジェフ・ベックの新作「エモーション・アンド・コモーション」ご予約はこちらから。


なお、我が愛するアラン・ホールズワースも、久方ぶりに新作ライヴCDを出しましたので、こちらも近々、ご報告します。