ザ・フー:スーパー・ボールに登場!

the_who1フロリダで開催された「スーパー・ボール」。

アメリカ中を騒がす最大のフットボール・イベントですが、ゲームの前半と後半を結ぶ「ハーフタイム・ショー」も大きな話題です。

去年はブルース・スプリングスティーン、一昨年はトム・ペティー、2007年プリンス、2006年ローリング・ストーンズ、2005年ポール・マッカートニーといったキラ星のような面々がステージを飾ってきました。

そして、今年は「ザ・フー」。

「えっ?フー??」正直そう思いました。

もちろん、我ら世代からすると文句なしの大御所なのですが、全国放送のTVショーに「今」出るって、はっきり言ってそれほど知名度あるの?世代的にも、ほんとにイイの?という、心配にも似た気持ちです。アメリカの若い連中に聞いてみても、みな「ザ・フーって誰?」って感じで、ほとんど知られてません・・・。「確か、死んだですよね?」とか。。。


大丈夫かなー。


で、ザ・フーのパフォーマンスですが、まず、強烈なカラー照明の円形ステージにびっくり。さすが金かかってる。ピート・タウンゼントの生ギターのカッティングから「ピンボールの魔術師」で幕を開け、「ババ・オライリー」「フー・アー・ユー」「シーミー・フィールミー」「無法の世界」と代表曲を立て続けに演奏。ひたすら疾走の15分弱でありました。もう、受けてるとか受けてないとか関係ありません。会場から合唱が出たりして、それなりに盛り上がっているよう(映像をどうぞ)。

その後いろいろサーチしてみましたが、評判はそれほど悪くなかったです。一部で、「つまらん!(Boring!)」とか、「ロジャー・ダルトリーの声が全然出てなかった」とか、「ピートのギターがメチャクチャ」とかいったコメントも見受けられますが、まずまずです。

アメリカで大ヒットしたテレビ番組「CSI」で、ザ・フーの曲(「無法の世界」「フー・アー・ユー」「ババ・オライリー」)が使われたのも大きかったかもしれません。「あー、あれこのバンドの曲だったの?」みたいな・・・。

さて、そもそもハーフタイム・ショーに、なんでブルース・スプリングスティーンとかプリンスとか、大物だけどピークを過ぎたアーティストばっかり出るのかなと思ってたんですが、2004年の大問題が原因っていう説があるそうです。

ご記憶かもしれませんが、2004年はジャネット・ジャクソンジャスティン・ティンバーレイクのコンビ。それで、ショーの最後にジャネットが胸を露出してしまったという・・・。故意か事故か白黒ついてませんが、そりゃジャネットのやらせでしょー。これが、全米を揺るがす大騒ぎになりました。「青少年も見るスーパー・ボールで、いったい何を考えておるんじゃ!けしからん!」ということで苦情殺到。アメリカって、こういうところ超保守的なんです。

その保守的な発想で、それ以降の登場アーティストが「枯れた大物」ばかりになっちゃったんじゃないかと。テレビ局も保守的ですからねー。あり得る話だなー。

フーも、もうギター壊さないし、ドラム倒さないし、マイクぶん回さないもんねー。充分、保守的です・・・。

ま、そんなことを想いながら、ザ・フーにひと安心したでんど~でした。


*ザ・フーの代表的アルバムを下にご紹介します。まずはとにかく「Who’s Next」から聴いて下さい。2003年の2枚組「Delux Edition」が音質的にもボーナス・トラック的にも断然おすすめ。

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