カーペンターズ・ウィズ・ロイヤル・フィルハーモニー届きました

カーペンターズの珠玉の作品の数々に、リチャード・カーペンターが、新たなオーケストラ・パートを書き下ろし、ロイヤルフィルを指揮するというので、大変楽しみにしておりました。

カレンのヴォーカルはもちろん、当初の演奏はなるべく活用する形とはいえ、これはリチャードによる、まさに「カーペンターズのリメークプロジェクト」ということで、「17年ぶりのカーペンターズの新作」と言われたりもしてますね。

曲目は下記のとおり、カーペンターズのヒット曲がもれなくカバーされていますので、最新のベスト盤とも言えるでしょう。

それで、聞いてみたんです。

で、ちょっと意外だったのは、「思いのほかオリジナルのイメージどおりだな」ってことでした・・・。

例えばこんな感じ。『イエスタデイ・ワンス・モア』:

「遥かなる影」にしろ「愛のプレリュード」にしろ、どの曲も、アレンジは基本的にオリジナルのままで、バンド編成は当時の録音を使用し、カレンの歌声は、もちろん当時のがそのまま使われているので、代わったのは、その「オーケストラ部分」だけなんですね。

リチャードはインタビューで、「当時は予算面の制約から、本格的なオーケストラを導入できず、小規模なストリング・セクションなどで妥協せざるを得なかったんだ。今回、思う存分導入し、本来の狙いをかなえることができ、とてもエキシティングだよ」と発言しています。

つまり、これは「新アレンジ」とか「リメーク」とかいうよりも、「本来のオリジナルの再現」といった色彩が強いのですね。これまでにも、なんども録り直しやリミックスを手掛けてきたリチャードの「完璧主義」によるものとも言えそうです。

そう考えると、「意外に昔のまんま」と思われるところも理解できます。逆に、今回、オーケストラによるカーペンターズの大きな「新アレンジ」を期待される方からは、ちょっと残念との声も聞こえてきそうですね。

また、久我のように、あまりにもオリジナルのカーペンターズに入れ込んでしまっているファンとしては、オーケストラの部分だけ妙にリッチで新しくなってしまっており、ちょっと違和感ありまくりだったり・・・。

とは言っても、リチャードの手がけた「序曲」などの新規オーケストラ楽曲もふんだんに聞こえますので、やっぱり、全く新しい21世紀のプロジェクトと考えることができるでしょう。

古くからのファンから、最近の若い層まで、あまりにも素晴らしいカーペンターズの楽曲の数々を、新たに幅広く聞いてもらいたいものです。

 

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『カーペンターズ・ウィズ・ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団』 

• オーヴァーチュア OVERTURE
• イエスタデイ・ワンス・モア YESTERDAY ONCE MORE
• ハーティング・イーチ・アザー HURTING EACH OTHER
• 青春の輝き I NEED TO BE IN LOVE
• ふたりの誓い FOR ALL WE KNOW
• タッチ・ミー TOUCH ME WHEN WE’RE DANCING
• アイ・ビリーヴ・ユー I BELIEVE YOU
• 想い出にさよなら I JUST FALL IN LOVE AGAIN
• メリー・クリスマス・ダーリン MERRY CHRISTMAS, DARLING
• ベイビー・イッツ・ユー BABY IT’S YOU
• 遙かなる影 (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU
• スーパースター SUPERSTAR
• 雨の日と月曜日は RAINY DAYS AND MONDAYS
• マスカレード THIS MASQUERADE
• 涙の乗車券 TICKET TO RIDE
• 愛にさよならを GOODBYE TO LOVE
• トップ・オブ・ザ・ワールド TOP OF THE WORLD
• 愛のプレリュード WE’VE ONLY JUST BEGUN
日本盤ボーナス・トラック
• プリーズ・ミスター・ポストマン PLEASE MR. POSTMAN 

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